HHKBを使う1

投稿者: | 2021-06-26

最初のHHKBは2006年に購入したので、15年も前ということになる。Professional 2のUS配列、墨色刻印ありモデルである。当時は、まだ無刻印を使いこなす自信がなかったし、墨色モデルは刻印が見えにくいので、見た目ではある意味無刻印でもあるので、選択肢としてはそれが良いと思ったのである。
自分にとっては初めてのUS配列でもあるが、当初はしばらくこれをメインで使っていた、そういう時期があるので、この少し特殊な配列にもだいぶ慣れていて、今でも概ね問題なく使える。指の移動距離が少ないというのは打鍵しやすいが、個体差もあるのだろう、打鍵感が堅い感じがして、それから様々なキーボードも使って今のメインはRealforceということにしている。
その打鍵感、堅い感じは何度使っても今でも変わらず、たまに使う際にはそれが気になっている。ミスタイプというか、きちんと押下されずに入力されない現象がしばしば起こる。Realforceなら、同じ45gの押下圧なのにそういうことは全くない。ただし、HHKBを使う別の人はキータッチは柔らかく快適だという感想が圧倒的に多い。これは新しいモデルとの違いなのかもしれないが、やはり自分の感じ方か製品の個体差なのだろうとは思っている。
少し指がつらいと思うことさえあるのは、全キーこの堅い感じが抜けないと感じているせいもあるし、Fnキーを操作しなければならない右手小指の負担のせいかもしれない。
もう一つの要因は、ストロークの深さのせいもあるのかもしれない。RealforceもHHKBもストロークは4mmほどあるはずだが、反応点というか、静電容量スイッチにおける反応点が違いがあり、HHKBはしっかりと打鍵ができるように深い位置に設定されているのかも知れない。しっかりと押し込まないと反応しないので、Realforceに慣れた自分は抜けタイプが生じてしまい、しっかりと押し込む感覚がキーが堅いと感じてしまっているだけなのかもしれない。
Fnキーとの組み合わせのカーソルキーに慣れるのは少し時間もかかったが、今はその操作も特に問題がない段階には達している。ただし、カーソルキーやファンクションキーが独立していないことで、そのコンビネーションで3キーの同時押しなどの作業を強いられることもあるので、そういうキーバインドの時は想定通りに指が運ばずに少々つらいと感じることがあるのだ。そういうショートカットを多用する作業などには、HHKBは向かないかもしれない。
あるいは、そのためにATOKの一部の操作などを、もっと使いやすいように割り当てを変更したりもしたくらいである。結局Realforceをメインで使うようになったのは、コンパクトなキーボードにこだわる必要がないということに気付いたせいもある。
HHKBは、プログラマーなどの技術系職の人が好んで使うイメージであるが、ライターや小説家など文章を書く人でもユーザは居るし、キーボードの必要性に関しては状況は同じである。ファンクションキーなどを多用しない、テキスト入力が中心の作業において、集中して作業を続けるためにはHHKBはちょうど良い部分もある。文系作業に向かないわけではないのは、テキストエディタが最早プログラミング用途だけに特化したものと言えないのと同様であって、HHKBはキーボードを多用する万人にとって、最良のキーボードになり得る。