日常生活においては自宅に筆記具がなければならないというシーンは確実に減少している。手紙の類は携帯やパソコンの電子メールで済ませられるし、日記の類もブログに置き換えられる。年賀状の宛名もCDのラベルもプリンタで印刷すれば良いし、宅配の荷物受け取りサインも配達員が差し出すポールペンを使えばいい。
そういう人は自宅にほとんど筆記具が無いし、そもそも無くても困らないという。慶弔の袋書きなどその他必要なことは会社の筆記具を使うという。数年前の国勢調査の時にマークシートをする筆記具が無いのには少し困ったようだった。
実際、自分も一時期そういう頃があって、必要があるときはホコリを被ったペン立てにある古いボールペンを引っ張り出してくる必要があった。
今はむしろ逆だ。文具に興味を持ち始めてから色々買いそろえているために筆記具が潤沢過ぎるほどにあり、使う頻度が少ないためにホコリを被っているものが多数ある。
普通に文字の筆記に使うためのものとして、万年筆、ボールペン、シャープペンシルがそれぞれ数本から十本程度、鉛筆に至ってはストックが数十本。適した筆記具の使い分けを行うためには各種の筆記具はどれも必要なものではある。
だがMOLESKINEなどに雑書きをする程度で、一人でそれだけの筆記具を均等に使いこなしていけるはずもなく、どうしても気に入った筆記具だけをしばらく使い続けることになる。
色々使っているとわかってくるのだが、どんな種類の筆記具も舶来よりも国産、国内メーカーのものが圧倒的に使いやすい。価格もたいてい舶来より安いのも良いところだ。同じ事はノート等の紙製品についても言えるが、総じて国産のほうが安価で品質がよい。今、頻度高く使っているのもSAILORの万年筆2本なのである。