インクの種類区分

投稿者: | 2016-12-11

万年筆のインクに拘り始めると、使いたい試したいという理由で集めることになるので、気がつくと何種類ものインクであふれてくることになる。そもそも使い切れるのかという量になるが、どう使い分けるかということも課題になってくる。
自分の所では、万年筆に興味を持った当初は万年筆と同じブランドのインクを必ず購入していたので、その分でインクが増加した。最初に購入するのは青系色・ブルーブラック辺りであるし、最近でも好んで買うのは青系色なので、そういう色が多い。
青系色、ブルーブラックに黒を加えて、自分はこれらを基本色と呼ぶ。一般の筆記、ノートや用紙に書く時に本文用として使う色のことである。これら本文を補ったり、特別な目的を持って使う色を補助色と呼ぶことにした。
基本色のうちでも、青、ブルーブラックと黒ではイメージが異なるので細分する。青は、印刷物のインクの黒との違いが明確であり、はっきりと意思表示をするための本文色である。黒は、厳格というイメージもあるが、極一般的で最もよく使われる色であるので自己主張をしない事務的な本文色だ。ブルーブラックは万年筆独特の色で、古臭さが懐かしい、落ち着いた表現をするための本文色である。
これらを実際の使用シーンに当てはめると、青は仕事で使うノートや手帳に見やすくはっきりと書くときに使う。黒はメモや大量筆記、下書きや事務的な筆記をするときなどに使う。ブルーブラックは、自宅などで落ちついてゆっくり考え事をしてそれをまとめたり、何かのプロになったような気分で原稿用紙に書いたりする時に使う。
所有している青系では色彩雫の朝顔や紺碧、パイロットのブルー、ペリカンのロイヤルブルー、アウロラのブルーなどがあるが、仕事と手帳で使う万年筆は油性ボールペンにも似た鮮やかな青である朝顔を好んで使っている。黒は極黒やパイロットのブラック、色彩雫の竹炭などがある。
ブルーブラックはボトルインクならペリカン、モンブラン、ウォーターマン(ミステリアスブルー)、パーカー、パイロット、色彩雫の月夜、セーラーの青墨などがあり、他にラミーやセーラーのものなどカートリッジだけ使ったことがあるものもある。パイロットやペリカンなど青寄りのブルーブラックと月夜やウォーターマン、パーカーなど緑寄りのがあるが、これはどちらも良い雰囲気が出る。
一方の補助色は、本文を補完するものとして、訂正や注記に使うのは赤系色とする。基本色のどれと組み合わせても赤系色は最もよく目立つからである。付記やマーキング、特殊効果、特別な文字を本文色とはあえて違えて表現したい時は、これら以外の色、緑系や紫系やその他を使う。
赤系ではパイロットの赤と色彩雫の紅葉がある。その他の色としては色彩雫の深緑や紫式部が持っている中にある。
概ね、そういう使い分けを決めておくと、今後インクを買い増すとしてもどういう役割のものが必要なのかと整理しやすいかもしれない。ボトルインクは、あえてコレクションをしようと考えている訳ではないのに、そもそもそんなに高価でもないため、結局増えていくのが運命なのかもしれない。