墨とアイボリー

投稿者: | 2020-12-27

そもそも自分は黒色系のキーボードが好みであるので、そういうキーボードを選ぶようにしていた。なぜ黒色系かと言うと、モニターやスピーカー、PC本体などがだいたい黒色系で、キーボードだけ白色系だと不釣り合いになるからと考えたからである。
そういう周辺機器もそうだが、キーボードもだいたい黒色系が多いこともあり、自分で選ぶキーボードも黒色系のものを選ぶようになっていて、HHKB Proを選ぶときも白色のモデルではなく墨色を選んだ。
HHKBの墨色モデルは、キートップが昇華印刷となっており、昇華印刷だと文字が黒になるので刻印は見にくく、周りの明るさによってはまるで無刻印キートップであるかのように見える。HHKBには無刻印モデルもあるが、まさにそれに近い風貌である。
初めてRealforceを購入する時は、アイボリー配色のモデルを選ばざるを得なかった。それは黒色系のモデルが当初はなかったからである。Realforceを使おうという決断がFILCOやHHKBよりも後になった理由の一つが黒色配色のキーボードがなかったことでもある。
Realforceを使うようになってからしばらくして、黒色モデルが出たときにはまさにこれだということで、すぐに黒色モデルを追加した。
Realforceの黒色モデルも、HHKBと同様に昇華印刷ではキートップの刻印は見えづらい。それが無刻印風でもありデザイン的にはむしろ気に入っている部分もあって、Realforceも黒、とずっと思っていた。
だが何年も経って、RealforceもR2になってきた頃、Realforceの良さはアイボリー配色のあのOA機器感だということも改めて考えてみると、実際アイボリー配色のものが悪いわけではなく、刻印も見やすくて使いやすい。個人的な感覚では打鍵の感覚もアイボリーの方が柔らかい感じさえして、黒色モデルとアイボリーモデルを2台のPCで両方とも使うようになっている。
Realforceらしさを感じるのは確かにアイボリー配色のモデルである。US配列の記号の位置を完全に覚えていない自分としては刻印が見やすいのも実はありがたい。
US配列だから覚えられないということでもなく、JIS配列でも記号の位置などは完全には覚えているわけではないし、数字キーのブラインドタッチも怪しい。