10年以上前から様々なキーボードに興味を持ち始めて、メカニカルとかRealforceとか色々と買い集めてしまっているおかげで、今でも時々様々なキーボードの打鍵感を試すことが出来る環境になっている。
普段のRealforceから変更して、別のキーボードを使ってみて打鍵感を比較してみたりする。こっちも良かったが、やはり普段使うことにしているRealforceが一番だと毎回思いながら使い比べている。
製品としてのキーボードに興味を持ち始めたのはその頃ではあるが、打鍵することに対する興味というのは、キーボードでの文字入力をワープロ専用機で習得した頃からずっと持ち続けている。何十ものキーを全て覚えて、ブラインドタッチが出来るようになど至難の業と思っていた最初の頃が懐かしい。それでも、あるとき、これは本当にブラインドタッチが出来るようになるかも知れないと思い、比較的短期間で習得できたときの喜び、満足感も鮮やかに思い出される。
ワープロ専用機から、PCへと変化し、自宅や会社で様々なPCを触ることになったが、キーボードはどれもQWERTY配列であるから基本的に同じで、配色や打鍵感の違いがあっても、打鍵そのもので困惑するようなことはほとんどなかった。だが共用のPCではかな入力の人が多く、自分が使うときには一々ローマ字入力に変更するその方法を調べておいたりする手間があったのも思い出す。今では寧ろほとんどの人がローマ字入力であろうから、そういう苦労もしなくて済むようになっているのではないかと考えたが、今度は自分が独自の入力方式に変更して使っているので、ローマ字入力の状態でも使えるものの、やや効率が落ちて不便を感じたりするかも知れない。
ノートPCに限っては、最近あの幅にテンキーを詰め込んだ配列のものが増えてきている。キーピッチに影響して異様に小さなキーが生じたり、US配列派としては特に、PC画面、本体とホームポジションとのバランスがテンキー有りPCでは崩れてしまうので、これは気に入らない状態である。そういうPCを使って文字入力をしなければならないことがあって、そんなに大量に入力するわけでもないのであるが、作業の効率が悪くてあの擬しい感じはもう味わいたくないものである。
PCはPC-98から入ったので、ノートPCを触ったことがなかった時は、それが一体どんな感じのキーボード、打鍵感なのだろうと思ったもので、どんなキーボードであってもそれで打鍵が出来て、デスクトップと同じ操作ができるということが面白かった。それからまたデスクトップ機が続いたが、その後には主流になってきたノートになって、その頃からパンタグラフのキーボードが当たり前になってしまった。
それでもフルキーボードの打鍵感が良いことは知っていたので、結局様々経過があって、以前のフルキーボードを再度使用、それからメンブレン、メカニカル、静電容量無接点へと至った流れである。