雑記3月

投稿者: | 2024-03-04

3月になったので、また書き溜まった、いつもと同じようなテキストをこの辺で投稿しておくことにした。

クラシックなRealforce

自分はRealforce使いになってから15年経つが、その頃に使っていたRealforce、R1世代のものもまだ現役で使えるので、たまに気分を変えて、しばらくこれを使ってみようと思い立った。2009年購入の86Uと2011年に購入したモデル、86UBである。
しばらく使っていなかったが、キートップのべたつきが気になった程度で、これはアルコールで拭き取ったらすぐに普通の感触に戻り、全て問題なく使える。箱に入れて放置していて、もちろん故障などはしていない。

普段使っているR2の静音モデルと比較すると、これは相当にカチャカチャと煩い感じがある。しかしこれが本来のキーボードの打鍵音ではある。これが会社の静かな執務室などで使えば周りに迷惑になるような打鍵音かもしれないとも思う。
ただ、静音モデルの打鍵感は好まないという人も一定数は居て、それだと恐らく今でもこういう打鍵音の感触なのだろうと思うが、自分はもう静音モデル、静音スイッチで慣れてしまったので、このカチャカチャという音のキーボードに戻るのは少々抵抗があるような感じである。

それでもやはり当初はこの音こそ高級キーボードの打鍵音なのだという感覚にあって、これをずっと使っていたのであるから、これもまたしばらくしたら心地よい音という認識に戻るのかもしれない。これぞRealforceという感じの打鍵音がまた、良いのかも知れない。
今となっては少し古めかしさも感じるボディのデザインも、クラシカルなものと思えば、懐かしさと共に、これが本当の原点のRealforceだという感じもあって、またこれも悪くない作業環境であると思える。

静電容量無接点方式KBD

自分はそんなに何年も前からキーボードの機構に詳しかったわけではないが、メカニカルスイッチとか、静電容量無接点方式とかを知ったのは15年くらい前になる。
良いキーボードを探して、当初はメカニカル、Cherry MXキースイッチで黒軸や茶軸のキーボードを使ったが、やがて静電容量無接点のRealforce、HHKBを使ってみると、その打鍵感が最良であると感じて、以後、RealforceやHHKBを使うようになった。

今、主に使っているのはRealforce R2の静音スイッチモデルとHHKB Hybrid Type-Sでこれも静音スイッチのモデルであるが、当初はノーマルなスイッチのもので、HHKB Pro2のそれが最初だった。Realforceは、それから数年遅れて初めて使ったのであった。
これは、当初のRealforceがアイボリー配色のモデルしかなく、自分は当時黒色系のキーボードを使うと決めていたので、中々それに手を出さなかったのである。
ただこのクラシックの配色のキーボードこそ、事務用マシンのキーボードの最高峰という感じもあって、今となってはこれが良いと思うのだが、最新のRealforceにおいては、そのような配色のモデルがないのである。
一時期、特別モデルとしてアイボリー配色のR3が発売されたようだが、おそらくすぐに売り切れたのではないか。

良好な執筆環境を

執筆環境という言葉に反応する。執筆というほど凄いものを書くわけでは全くないのに、自分のPCの文章入力の環境を指して、これを執筆環境と呼んでいた時期がある。
ともかく、そういう執筆環境を整える、なるべく良い物で揃えて快適な環境を作るということには注力してきたつもりである。

これが最高峰、とまでは行かないかもしれないが、普通の多くの平均的な環境と比べたらだいぶ、そういう環境に近づいているように思う。
ソフトウエアとしては、割とPCに乗り換えた当初から、最高の環境は何だろうと思っていて、テキストエディタを使うのが良いらしいというように聞いて、高機能なエディタを探し、WZ EDITORを見つけたので以来ずっとそれを使うことにした。
もっと具体的に言うと、秀丸エディタを知って、もっとパッケージのソフト、市販のソフトならどれだけ高機能なのだろうと思って購入してみたのがこのWZ EDITORである。まだVer.1.0の頃だったと思うが、それから、途中一度秀丸エディタを使うようになった時期もあるが、Ver.8からまたずっと、WZ EDITORである。

IMEはATOKである。これは、PCに乗り換える前、まだワープロ専用機を使っていた頃からATOKを、一太郎と共に使うべきだと決めていた。他のIME、FEPも興味はあったが、一太郎同梱で高性能さでは評判が良かった。これもずっと、今まで、今もこれからもATOKを使っている。
従って、ワープロソフトも基本的には一太郎である。
一太郎を使わない、ワープロソフトを自宅ではほとんど使わないという時期もあったが、結局また一太郎に回帰して、これが自分の中でのきちんとしたワープロソフトと言うことになっている。

キーボードは、実は興味が無かったというか、PC付属のキーボード以外使えることをよく知らなかったので、興味を持たないようにしていたのだが、あるときUSBのキーボードで普通にそれがノートPCでも使えると言うことを知り、以来様々なキーボードを試し、メカニカルの茶軸や黒軸も経て、静電容量無接点のHHKBとRealforceに行き着いた。
キーボードは以来ずっと静電容量無接点で、基本的にはRealforceである。打鍵感がこの上ない。上品というべきなのかはわからないが、打鍵音も本物のキーボード、本来のキーボードを使っているという音がするし、チャタリングも起こらない機構、耐久性の高い機構、標準的なUS配列のもので、使い始めてすぐにこれは優れたキーボードであるということがわかってくるのである。

しかし、そのキーボードの良好な打鍵感とは一体どのようなものなのか。
自分が始めた触ったキーボードはワープロ専用機Rupoのキーボードで、これはおそらく独自のメカニカル機構を持ったキーボードであったのではないかと推察する。そういうキーボードで何種類か触ったうちでもデスクトップ型のワープロの、独立したフルキーボード、テンキー付きのキーボードの打鍵感が一番良かった。
PCに移行してからは、PC-98のキーボードを使うが、これもまた良かったし、その後の初のUSB接続のキーボードに至ると、これはもう普通の打鍵感で打鍵感などという言葉さえ想起することすらなかった。ノートPCも使うようになったが、これは特殊で論外で、そんなPCのキーボードを触っているうちに、そういう打鍵しやすいものとか、そういうことはあまり考えなくさえなっていたのである。

しかしPCで良いキーボードとはやはり、独立したフルキーボードのようなもので、古くから有るモデルで堅固なものというイメージはあった。
様々な新しいメカニカルなキーボードも見る中で、クラシックなキーボードでそういう堅牢さに一番近そうなのがRealforceであったのである。

86Uは、Realforceとして初めてのUS配列のテンキーレス、USB接続のキーボードとのことだった。それまでUS配列のニーズが大きいのに、中々US配列でUSB接続のものがリリースされなくて、要約出てきたテンキーレスがこのモデルだということである。

Realforceの魅力

キーボードは東プレのRealforceを使っている。静電容量無接点方式という独特の機構を持った国産の高級キーボードで、元々は業務用であるキーボードが一般向けに製品化されたものである。
高価だが変哲の無いデザインで耐久性が高く、チャタリングも起こらないので正確な入力ができる国産キーボードとして人気が高まった。

自分としても、業務キーボード由来の耐久性だとか、独特の打鍵感の快適性、数々のモデルから選択できることなどが良くて、15年くらい前からこのキーボードを選んでずっと好んで使うようになった。
その頃、自分はキーボードの配色は黒色系のものと決めていたこともあり、当時アイボリー配色のモデルしかなかったRealforceはあえて選択肢から外していたが、US配列のRealforce、テンキーレスのタイプでUSB接続のものがリリースされたというので、やや遅れて購入してRealforceユーザになったのである。

使い始めた当初は、ただ変荷重の柔らかなキータッチは快適であったものの、他のメカニカルなキーボードとの根本的な差というのは感じずにいた。だが使っているうちに、あるいは他のキーボードと比較しているうちに、このキーボードの打鍵感が、一番自分で気に入ってしまっているようなことに気付き、そのうちにこのRealforceばかりを使うようになったのである。
その後、リリースされた黒色キーボードのモデル、ずっとしばらくしてR2のタイプのモデルや、あるいは既に廃盤になったRealforceのテンキーなども購入するに至り、すっかり生粋のRealforceユーザになってしまっている。

とはいえ、自宅PCだけではなく会社PCまで全てRealforceを使えるかというと、そういう状況にもなく、普通に会社PCではノートPCのキーボードだったりメンブレンなど他のキーボードだったりもする。あるいは自宅でも、Realforceと親戚と言って良いHHKBも使う。
それでもやはり、結局Realforceに使い戻して、これが一番だと安心したりする。

他のキーボードとの比較では、Realforceの安定感と独特の手に馴染む打鍵感が良いし、HHKBに比較するとカーソルキーなども備えた標準的な配列である安心感が強い。文章書きなどの作業では、長文になればHHKBを使った場合も同様の安定感とか、安心できる打鍵感が味わえるので、その辺は適宜使い分けたりもしている。
同じ東プレ軸を使っているHHKBも2台目で、こちらはキートップに印字のない無刻印のモデルで、自分としては特に問題なく、Realforce同様に気に入って使っている。

同じ押下圧でも、やはり製品が違えば感触の違いもあり、変えて使い始めるときには少しの間、前のキーボードの感覚が残ってしまったりもするが、すぐにHHKBの少し特殊な配列にも慣れて、作業を切り替えられるのである。

HHKBの魅力

同様にHHKBもまた、キーボードに興味を持っている人全てに人気のキーボードで、HHKBはおそらくRealforceよりも海外でも人気が高いと思われる。
自分も15年くらい前に、そういうキーボードがあるのだと知り、興味を持った。当時から無刻印モデルもあって、さすがにこれは使いこなせないだろうと思って、1台目のHHKBの時は選べなかった記憶がある。
僅か60程度のキーしかないのに、すべて文字入力はそこからできるようになっているという点には、中々驚きもあった。

最初に購入したモデルは、Pro2のUS配列であったが、当時はまだJIS配列のHHKBはなかったか、丁度出た頃だったかと思う。墨色のモデルで刻印はありのものである。
このHHKBが実は自分にとって初のUS配列のキーボードでもあり、HHKBのFnキーと組み合わせた特別な操作も、US配列の感じも、基本的にこのキーボードをしばらく使い続けて習得したという思い出もある。
ただ、その後他のキーボードやRealforceを使い始めて、特殊な配列、特にカーソルキーがないという特殊性は、作業によっては不便なこともあって、更には、そういう他のキーボードとの比較で、押下圧は同じでも何故か最初のHHKBの打鍵感がどうも堅いと感じてしまって、結局はRealforceばかりを使うようになった。

ずっとしばらくして、Hybrid Type-Sなる静音スイッチ、Bluetooth無線接続のモデルがあるということも知り、この機会だから2台目としては無刻印のキーボードを使ってみようと思い、アイボリー配色の無刻印モデルを導入した。
1台目のPro2とは全く違った、静音スイッチの打鍵感は、Realforce同様に気に入って、しかしその配列の特殊性からはやはり主で使うのはRealforceであって、たまに長文書きなどの際にそのHHKBを使うような感じでの使い分けとなっている。

無刻印のHHKBは、多くのキーボードユーザが究極と思う所であるようだが、自分にとっても無刻印キーボードはある意味特殊な位置づけではあった。
使ってみて本当にそのような無刻印キーボードが普通に使えるのかと思ったが、実際触ってみると、基本的にはブラインドタッチが出来ているのでほぼ問題なく、無刻印の環境が使えるという感じで、そこは問題が無かった。

キーボード配色

最初に触れたワープロ専用機のキーボードは黒色キートップに刻印があるタイプのものだった。それが根底にあるというわけではないが、基本的には黒色系のキートップの色のキーボードが好みである。
その後、ワープロ専用機でもデスクトップ型でアイボリー配色というのか、白いキートップのものも使ったし、最初のPCのPC-98のキーボードも、全くの事務用コンピュータの配色、すなわち白いキートップとグレーのキーの二つの色に分けられている配色だった。思えばその頃のPCはほとんど、そういう配色のキーボードばかりだったと思う。
そんな時期を経て、次のデスクトップのキーボードはグレー基調だったり、ノートPCはグレーのキートップだったり、そのうちに黒色のキートップを持つモデルになり、それがまた主流になり、いつしか好みは黒色系のキーボードになっていた。

おそらく、アイボリー、白色キートップの事務用キーボードは既にその頃古臭く洗煉されていない感じがあったり、PC機器も黒色系のものが主流になっていたりして、その配色に合わせる為もあったり、あるいは淡色のキーボードは変色もし易い感があって、それが目立たない黒色系のほうが永く使えるという感じもあって、その頃くらいからは黒色系のキーボードのみを好むようになっていた。
当初のRealforceも、黒色キーボードのモデルはなく、全てアイボリー配色であったから、静電容量無接点のキーボードに興味を持っても、しばらく選択できずに居たくらいである。

それでもRealforceは使ってみたくて、結局そのアイボリー配色のモデルを購入し、やがて黒色モデルが出てきたら、それも購入して併用するとか、結局キーボードは黒色や墨色系のモデルばかりを使うようになったのである。

割とMacなどでは白色系配色が好まれる傾向にもあったり、ずっと黒色系を使っていると逆にアイボリー配色のモデルも懐かしさとか、いかにもキーボードらしさという点が気になって、その後再びアイボリーのモデルも購入してみたりするようになった。
HHKBの無刻印モデルを選ぶ時も、墨色無刻印では、刻印ありとの違いが明確ではないと重い、アイボリー配色のほうの無刻印を選んだ。
キーボードの機能は、基本的に色による違いはないはずなのであるが、その色のイメージが左右する部分があるのか、同じモデルでも黒色キーボードのほうが打鍵感が重たい感じがある。あるいはキートップ素材が色により異なったりして、そういう微妙な感じが出てしまうものなのか、単なる偶然の個体差なのか、その辺の判断は難しい。

Realforceのモデルでは、今はもうアイボリーのツートン配色のモデルはなく、白一色のモデルしかないのは少々残念である。白色・アイボリー配色は、機能キーなどがグレーのキートップのものでないと、どうにも気に入らない。カラーキーキャップセットという別売りのものはあるが、白・黒はあってもグレーはない。

クラシックRealforceで数日

数日間、クラシックなRealforce、86U/Bを使い込んだ。すっかり感覚が昔これを使っていた頃に戻って、このクラシックな感じというか、Realforceの原点というべきような感覚も戻り、このキーボードも相変わらず快適なものだと思えるようになって、寧ろこれが新鮮である。
もうすぐまた元のR2静音軸機に戻す予定であるが、もう少しの間はこのクラシックなRealforce環境でも良いのではないかと思っているくらいである。まだ現役で十分使えることがわかったので、このまま保管しておいて、また時々出してきて使ってみようとは思っている。
Realforceは、そういうキーボードである。

テンキーレス80%の用途

自分はずっとテンキーレスのキーボードを使っているが、このテンキーレスのキーボードにも向き不向きはあるのだろうか。
事務用途、Excelなどで数字入力が多いような場合は、テンキーレスよりもフルキーボードのほうが、その役割としては適している。尤も、これ以上のキーボードはないのだから大は小を兼ねるという観点では、全ての用途に使える。

一方でHHKBのような、60%キーボードは、持ち運びという点もあるが、ただひたすら、文字入力中心の作業に向いている。この辺は文字入力と言いつつ、コーディングなどの作業が想起されるが、文章入力においても、このようなコンパクトなキーボードは有効であると思われる。

そのように考えると、中間的なテンキーレスはテンキーが無いことで、数字入力が多い業務用途には向かない面がありつつ、数字入力が出来ないわけではないので、この大きさにおいても全ての用途に適していると言えなくもない。
それを言うなら、どんなキーボードでも基本的に全ての文字入力が出来るようになっているので、それで困るというようなことはないかもしれない。
別にテンキーを用意して反対側などに配置する場合は、フルキーボードと同じである。

少数派キーボード

全体から見ると、自分のキーボードの選び方や使い方は少数派のほうであろうと思う。例えば自分はUS配列を使うが、国内でそれを選ぶ人は圧倒的に少ない。国内で、それも文章書きが主な用途という場合、圧倒的にJIS配列派が多いからである。

US配列を使うようになったきっかけは、HHKBのUS配列を使ってみたかったからというのもあるし、US配列も使えるようになりたかったということもあれば、US配列は上級者が使っているというイメージもあって、そういうグループに自分も属しているようになりたいと思ったというような、せいぜいそういうことである。
HHKBでUS配列を覚え、それなら標準的な配列のキーボードでもUS配列を使いたいと、FILCOやRealforceのUS配列を使うようになった。

US配列を使うということで、和文入力の際に不便を感じることがあるのではと思われがちだが、自分としては全くそのようなことはないと言える。
IMEのオンオフキーは、Ctrl+Spaceに割り当てを変更する。また、CtrlキーはそもそもAの横にする。これによってほぼホームポジションの指の位置のままでIMEのオンオフができるので、US配列で言われるこのトグル操作は全く不便ではなく、寧ろ標準の半角/全角キーによる操作より便利であるので、JIS配列のキーボードを使わなければならない時でさえ、このようなキー設定にしているくらいである。

変換キーはUS配列の大きなスペースキーで十分にその役割を果たすし、無変換キーはそもそも使わないので、なくても問題ない。Enterキーもホームポジションに近く、BSキーも大きくて打鍵しやすいので、寧ろJIS配列より快適に和文入力ができるのである。
無論、JISかな入力ではなく、かと言ってローマ字入力でさえもなく、Dvorak配列をベースにした独自の方式での入力であるので、かな刻印の有無、あるいはアルファベットの刻印さえも、有無は関係ない。従って、HHKBでは無刻印のモデルを使っていたりもする。

要は、この辺りの点さえ克服できれば、和文入力においてUS配列が不便と言うことは全くなく、US配列の方が快適と感じるようにもなるのであるから、本当はUS配列を使うことの方を進めたいくらいである。

PCは、自分の良いように設定して使うことが前提のものである。キーバインドのカスタマイズが面倒臭いとか、他の環境に移った場合、その環境はたいていJIS配列なのでその場合に違いに困るというのもあるかもしれないが、自分で自由にできる環境くらいは自分の良いようにしてストレスなく作業をしたほうが良いのではないか。

US配列のユーザ層

日本国内のPCユーザでは、JIS配列を使う人が圧倒的に多く、US配列も数%程度は居ると思うが、かなりの少数派である。特に、PCに特別詳しくない一般のユーザでは、おそらく100%に近いくらいがJIS配列のユーザであって、自分で意識して選べるユーザ層の中で、ようやく数%から1割くらい居るかどうかというところであろうと思う。
US配列のユーザは、プログラマのような技術を持っていて職業的に打鍵をする人のほか、JIS配列と比較してUS配列の優位性を知った人、PCのパワーユーザ層など一部で、それでもJIS配列を使う人が多い中で、今後もさほど急激に普及するとも思えない。

もしJIS配列のキーボードを作っているPCメーカーやキーボードブランドが全部海外ブランドに置き換わっていったら、US配列へのシフトは一気に進むかもしれないが、おそらく当面そういうことはない。
そういうJIS配列のユーザがいるからこそ、我々US配列派が際立つ部分もあるので、それでUS配列の主張が成り立っていると言えなくもないが、それでももっとUS配列派が増えればキーボード製品の選択肢としての自由度も高まるので、そうなってほしいという感じはある。

アプリケーションは、US配列を意識してサポートすべきである、Officeアプリなどは、あえて新たに措置することはないと思うが、US配列のキーバインドの場合の説明を加えるべきである。これは一太郎も同様である。
特にIMEなどは、US配列を使う場合の機能の割り当てをきちんとすべきである。ATOKでは、US配列の場合のキー定義はヘルプをよく辿れば「キー対応表」というページがあり、そこで101英語キーボードとして対応の記載はあるが、もっときちんと前面で説明をしてほしいと思う。

WP専用機

PCを使うようになる前、昭和から平成に至る頃、ワープロ専用機はRupoで自宅、実家でJW70F2、JW95JP、JW100など数機種を使った。
これで、キーボードのブラインドタッチを覚えた。最初はこんなに沢山のキーを全部覚えて指を自由に動かして、しかも盤面を見ずにタイピングができるようになるものかと思ったが、それまでに盤面を見ながらそれなりに高速に打鍵できるようになっていたので、後は指に割り当てのキーを覚え込ませるのと、盤面を見ないようにして打鍵する訓練をするだけで、比較的短期間でブラインドタッチは出来るようになった。

ブラインドタッチの、その技能はそれからずいぶん時間が経った今でも十分に役立っている。AOURもブラインドタッチがあっての技術である。ワープロ専用機の機能キーの配置はPCのそれとはかなり異なるが、QWERTYのメインキー部分の配置は同じであるから、その打鍵の技能は全く今でもそのまま使える。

ワープロ専用機が既に市場にない今の時代は、最初からPCのキーボードで打鍵を習得することになるが、

一太郎でも良い

PCを使うようになってから、あるいはPCを使うようになる少し前から、文章書きはテキストエディタのほうが適していて、ワープロソフトは文書作成で必要なときだけ使うべきという考えでやってきた。
テキストエディタは文字情報だけ扱う、文字入力・編集に特化したアプリケーションであって、汎用性の高いテキストファイルを扱い、テキストだけなので印刷や文字の大きさなど、何も考えずに作業に集中できる。テキストエディタのほうが高度な編集機能や検索機能、高いカスタマイズ性を備えている。……というのがテキストエディタを使う理由である。

一方のワープロソフトは、専用のファイル形式で、形式はバイナリなので簡単な文字列を扱う場合でもファイルサイズが大きく、同じワープロソフトでしか扱えない。アプリケーションも重く、使いづらく、文字入力以外のことに気が行って集中できない。
エディタ派から見ると、ワープロソフトはそういう評価である。基本的にそれで間違いはない。

だがそれが言われていたのは20年も30年も前のことで、エディタを使い続けていて今はだいぶ状況が変わっているのではないかと感じる。
たとえば、アプリケーションの動作の重さについては、PCのスペック向上に伴って解消された。テキストエディタもワープロソフトも快適に動作する。ワープロソフトであっても正規表現が使えたり複数ファイルの検索が使えたりもする。
あるいは、ワープロは、特に一太郎は和文の文章書きの統合環境として、様々な資料への参照機能や、エディタでも使うような高度な編集機能が、特別マクロやプログラミングに詳しくない人でも簡単に実行できるようになっていたりする。
エディタフェーズやドラフトモードで、文字入力だけに集中できる画面環境もあって、多少のカスタマイズもできる。IMEのATOKとも相性が良い。

そもそもワープロソフトは文書作成のためのアプリケーションであるけれども、その根底には文字入力、文章書きという作業のための機能がある。テキストエディタは、元々はプログラムのコーディングに用いるための機能が基準で、それが文章書きにも使えるということで使われてきたものである。最近は文章書きにも特化した機能が付加されているが、ワープロソフトほど明確ではない。WZ EDITORなどでは文字列の色分けが出来たり、それなりに高度な印刷機能も備えたりして、ワープロソフトにも近づいてきている面がある。
ワープロソフトもテキストエディタも、文章書きという作業をするための機能は近接して、特別高度なことを行わないなら、どちらを使っても結果は同じと言えるほどにまでなっている。

そういう状況であれば、あえてワープロソフト、あえてテキストエディタと決めなくても、どちらを使っても目的は実現できる。
以前、ワープロ専用機は文書作成も文章書きも担っていた。これと同じように、テキストエディタに拘らずに、一太郎などワープロソフトで文章書きをしたとしても、その他の要件が許すなら特に問題はないのである。汎用性を確保しなければならない、長期保存を意識しなければならないようなものは引き続きテキストエディタで作業をするほうが得策であるが、最終的に印刷するような、出版するような文章書きにはワープロソフトで作業をしたほうが良い面があると思うのである。

本体使用

定期的に、PCをドックから下ろして本体だけで使用してみる。
本来ノートPCは本体のモニター、本体のキーボードという構成で使うものであって、ドックに接続して外部モニター、外部キーボードで使うのはオプション的なものである。
だが基本的に持ち出して使うことはないので、自分はほとんどドックに接続したままそういう、デスクトップのような環境で使っている。
たまに、ドックから外して本体だけで、これまでも何度も使ってみるが、画面の大きさの違いと、キーボードの感覚の違いには本当に驚く。

画面は、モニター接続のときはFHDだが、このT14 Gen3は本体のモニターはWUXGAのサイズであって、比率も違い、縦横の感覚的にはFHDよりもPC感があって使いやすい。
ただし、画面は14インチであるので、大きさがない分、物足りない感じはする。これはこれで良いのか、よくわからない。
スピーカーも本体内蔵のスピーカと外付けのBOSEのスピーカーとの音質の違いがあるが、かといってこれは特別悪い音の質というわけでもない。

キーボードは、本来ThinkPadのキーボードはまだ評判の良い方のキーボードであるが、所詮ノートPCのキーボードであるので、そんなに特別良い物という訳ではない。ただ、手前において打鍵はし易い。このようにテキストエディタで文字入力、文章入力をしてみても、特に問題として感じるようなことはないのである。

バッテリー駆動となるのも、それはそれで特にどうということもなく、これには感覚の違いは無いのである。ネットの環境が無線接続になるが、これもさほど感覚の違いは無い。マウスを使っていなくても、タッチパッドで、それも特に問題はない。

とは言っても、することは同じなので、それ以上に新鮮なことがあるというわけでもない。あとは、この環境でHHKBを接続して使ってみてどうかという程度なのかもしれない。

ワープロとWZ

テキストエディタは、本当にテキストデータのみを扱うアプリケーションで、書式一切に関するデータは範疇外。印刷もその機能はあるが、簡易な確認用というのみで、用紙設定とか字数行数などはやはり範疇外であるとされてきた。
しかしWZ EDITORにおいては、基本的には扱うのは文字データだけなのであるが、エディタの側の機構によって、特定の文字列をワープロのように修飾したり、ワープロさながらと言って良いほどの、高度な印刷機能、段組印刷などまで備えている。もうこれはテキストエディタの領域を超えて、ある意味ワープロと称しても良いのではないか。
公式サイトでは「原稿論文執筆、プログラミング、データ編集、HTML ワードプロセッサなどの幅広い用途に」としており、もう自らワープロ用途に名乗りを上げているほどである。

一方、ワープロソフトの一太郎は、もちろん今でも毎年バージョンアップを続けていて進化しているが、そもそもワープロソフトは文章書き・文書作成に特化したアプリケーションでもあるから、その編集機能やファイルの管理機能はテキストエディタとは又違った視点で発展している。
ファイルのバックアップが作成できたり、検索機能でも正規表現が使えたり、英数字を一気に半角、全角に変換できたりなど、普通のテキストエディタでもマクロなどを作って実行させないと実現できないような編集機能も備わっている。そのような機能の多くは、たいていWordにはない。
また一太郎にはドラフト編集モードとエディタフェーズという作業環境が用意されていて、これらを使うと、テキストエディタで文章を書くかのような感じでの作業ができる。無論、前述の一太郎の高度な編集機能も使える。

WZはワープロ的な機能も備え、一太郎はエディタ的な機能も備える。すなわち、そのような機能で満足できる場合は、どちらを使っても自分は原稿などの文章書きや文書編集がある程度できるのである。
最強の組み合わせとは、エディタだけ、ワープロだけを使うということではなく、その特徴をよく知って、最適なアプリケーションを選択して使うということである。
したがって、文章書きは全てテキストエディタに任せておけば良いというようなものでもないし、文書作成は全てワープロで零から十まで行えば良いというようなものでもない。
和文ワープロとしての最強は間違いなく一太郎で、文章書きエディタとしても最強なのは、自分としてはWZなのではないかと思っている。

PCへ移行の頃

自分がワープロ専用機からPCへ乗り換えた……、PCを使うようになったのは、Windows 3.1の終わり頃で、Windows 95が発売される少し前だった。ワープロ専用機から乗り換えたという言い方は、文章作成マシンの環境という意味ではその通りなのであるが、そもそもワープロ専用機とPCは役割が異なるものであるので、今となってはそういう言い方は馴染まないのかもしれない。
とはいえ、自分がPCを使い始める頃は、オフィスアプリケーションの環境はワープロ専用機かPCか、という時代でもあったので、そういう言い方でも間違いではない。

最初のPCは、PC-98である。当時の家庭用PCとしては、まだDOS/V機はさほど普及はしていないような状態で、もうほとんどがPC-98であったのである。
一太郎とATOKはすぐに使い始めた。他のアプリケーションも併用できるという、PCでは当たり前のことを知り、MS-Officeも使ってみたりした。数々のオンラインソフトを試し、そこで高機能エディタとして秀丸を知り、オンラインソフトでこれなら市販ソフトはもっと凄いものがあるのだろうと探して辿り着いたのがWZ EDITORであった。
なので、一太郎もATOKも、そしてWZ EDITORもずいぶん長い付き合いになっている。

まだインターネットさえも一般的ではなく、パソコン通信という分野はあったが、当初はスタンドアローンのPCとして、要は事務用機器のような感じでずっと活用していた。
文章書きは、一太郎・Wordも使いつつ、このような普通の文章などを書くにはWZ EDITORを使った。つまり考えてみたら、今と同じである。
テキストエディタは快適で、その後次第に、PCの設定などのファイル、バッチファイル、後にインターネットが入ってくると、メールでもHTMLでも、ベースは全てテキストファイルであるから、テキストファイル・テキストエディタの有効性についてはこれ以上のものはないとさえ思った。実際、それは今でも同じである。

そのような感じでPCデビューというか、PCのユーザ域に入り込み、以来使い方はそんなに変わることがなく、インターネットを使うようになってからは変化もあるが、基本的に文章書きはエディタで、文書作成は一太郎で、というスタイルに変わりは無いのである。

HHKBを使う

無刻印にすべきかどうかは、その人のスキルにもよるので、そこは好きなように選択して良い。US配列を使うなら無刻印という選択がある。ブラインドタッチは必須の能力であると言って良い。
ブラインドタッチが問題なくできるなら、無刻印キーボードはだいたい使えると思って間違いない。

しかしながら、無刻印HHKBを使うことでの実用面での利点というのが、思い当たらない。見た目が美しいという、ただその点だけであろうと思ったが、曖昧なブラインドタッチが完全にできるようになるという、そういう面もある。

スマホ九ヶ月

携帯もスマホも、持つのは遅かったほうである。スマホも、まだ携帯から乗り換えて1年経っていない。
最初の携帯はまだメールもできない、iモードが登場する少し前だったが、持ち出して外でも電話が出来ること、端末が無線であるのに外界と繋がるということ、端末に電話帳として何件も登録できることが、その時は新しく感じた。
程なくしてiモード端末にしたが、これでインターネットと繋がって、今となっては懐かしいiモード専用サイトを閲覧できるとか、普通にインターネットのメール送受信が出来るということだとか、あるいはカラーの液晶に画像なども表示できたり待ち受けの画像を設定できたりということが新鮮であった。

数機種後になって、カメラが搭載された機種になったものの、デジカメほどの性能には及ばず、データのやりとりも面倒で起動も遅く、写真が必要なときはデジタル一眼なりコンデジなどを使うので、携帯に求める機能ということではないと思って、ずっと何年も、大してカメラ機能はほとんど使わずにいた。従って、iモード以降で携帯に求める機能、感激するような機能には出会わない状態で、最後の携帯は10年、いや15年くらいもずっとそれで使っていた。バッテリーの劣化はなく、電話など基本機能も全く問題はない状態で使い続けられた。多少のJavaか何かのアプリも使えて、歩数計が付いていたりするのも、まあ便利ではあった。

だがさすがに、周りに比べてそういう普通の携帯だと不便なことも色々出てきたので、少し前にようやく、後発でスマホへの乗り換えをした。
ネット銀行口座でスマホアプリと連携しないとログインが不便だったり優遇を受けられなかったり、SNSなどアプリを使ったコミュニケーションに参加できなかったり、あるいは外出先でWebからの様々な情報の参照ができなかったりと、携帯ではもうさすがに限界かと思った。今頃になると、従来からのキャリアの、従来の機能もスマホでもだいたい全て問題なく使えて引き継げるようでもあるので、それも乗り換えを決める一因となった。

スマホに乗り換えて、あるいはスマホで必要な機能というのが見えてきた。
一つは高機能なカメラである。スマホの大きさのレンズでは限界があるだろうとずっと思っていたが、XPERIAでは高機能デジカメと同様のカメラアプリも搭載され、起動も高速、デジタル一眼ほどの芸術的効果を演出するのは難しいが、普通の写真はそれなりに暗い場所でも問題なく、明るいレンズでほとんど失敗せずに撮れる。動画も撮影できる。撮った素材はGoogleのクラウド側とも連携できて、データのやりとりも圧倒的に便利で、これならデジカメでなくてもこれで十分とも思い、従って最近はもう普通のデジカメはほとんど使わない状態となってしまっている。

またもう一つはWeb閲覧である。これはもうPC端末とだいたい同様のことが出来るから、そういうPCサイトでも閲覧できる。YouTubeなど動画も閲覧できるし、もちろんSNSもアプリを使ったりブラウザ直接だったり、それが自宅のWi-Fiがある場所はもちろん、それ以外の場所でも問題なくそれができたりするので、これはやはり普通の携帯に比較して便利である。外出先でネットを確認する必然性など、基本的にはないと思っているが、それでも手元にあれば、そのように使うのである。

Bluetooth機器を接続できるのも便利で、ヘッドホンあるいはスピーカを接続して、Web上に豊富にある音源を、そのままスマホでは聴くこともできるのは良い。

SakuraからMeryへ

文章書きやHTMLの編集、各種設定ファイルの編集など基本的にWZ EDTIOR、あるいは時に秀丸も使っているが、諸事情でそれが使えない環境などにおいては、フリーで十分機能を満たすエディタとして、サクラエディタを使ってきた。これで十分高機能で、自分がしたいことがだいたい全てできている。サクラエディタはオープンソース的な開発コミュニティでの進行となっているが、ただ、Windowsの最新と動向など、あまり最新にはならない部分もあって、どこが物足りないというのでもないのかもしれないが、他にももっと良い環境があるのではないかとも思っていた。

Meryというエディタが、自分の使用の仕方に少しずつ近づいているのに前から注目していた。当初シンプルなエディタ、自分の分類では「中機能的」なエディタで、少し物足りないように思っていたが、更新を重ねてきて最新のβでは、十分にそのサクラエディタで必要としていた機能を満たすということがわかり、この度乗り換えてみようと思った次第である。WZや秀丸ほどには至らないが、特別な高機能部分まで求めなければ、これで役割を満たせる。一般には多機能エディタという分類でもある。

特別な高機能と思う部分を除いて、自分がテキストエディタに求める機能,を考えてみると、次のようなものである。
拡張子毎の設定、SDIスタイル+タブ切り替え、HTML編集(Emmet構文を使いたい)、色分け表示、禁則処理、正規表現検索、GREP検索及び置換、くらいだろうか。
更にあったら良い機能は、縦書き、偶数行色分け、見出し行色分け、アウトライン、2ストロークキー、やや高度な印刷設定である。
一部は普通のテキストエディタには当たり前に備わっているものも含む。

Meryはその紹介文で小説書きなど文章執筆用途にも言及し、コーディングに限らない自分の使いたい用途に合っているほか、ここに挙げた機能はどれも実現できる。印刷も必要十分で縦書きも段組までできる。Emmetはマクロを追加で導入する必要があるが、それはサクラエディタも同じであり、そのくらいの設定とあとはオプション設定から各種の設定やカスタマイズをすることでサクラエディタで使っていた環境、それ以上のエディタ環境が整うのである。また、秀丸並みにWindowsとの相性も良く、ダークモードなどにも対応している。最初から配色テーマが幾つも用意されているのも良く、設定もわかりやすい。

禁則処理はぶら下げと追い出しなどの詳細設定が出来ないとか、今後に期待したい部分もあるが、これで基本的には文章書き用途にもHTML作成にも使えるので、サクラエディタの環境からの乗り換えには、おそらくこれで問題ない。
画面環境、配色も、配色テーマをベースにいつも使っているWZ、秀丸、そしてそれに合わせていたサクラエディタのそれと同じにすることができているので、テキストエリア自体では何のエディタを使っているかほとんど判別ができないほどである。

NextCloud 28.0.3

いつものように、NextCloudを更新。
ところが、何かタイミングが悪かったのか、途中のダウンロードのステップから先へ進まず再読み込みすると「Step 4 is currently in process. Please reload this page later.
」というエラーが出てしばらく経ってもそこから先へ進まなくなってしまった。
調べると、dataディレクトリ配下にUpdater-xxxxxというアップデート関連のディレクトリが出来ているので、これを一旦まるごと削除してやり直せば良いとのこと。
やってみたら、問題なくアップデートが完了。バックアップデータがこのディレクトリに溜まっている。アップデートが無事に完了したら不要になるものと思われるので、今後は適当にこのディレクトリは削除しても良いのかも知れない。