SGMLやHTMLなどのマークアップ言語に対して、マークダウンという記法もあるというのは少し前から知っていたが、アップに対するダウンということで、マークアップを揶揄した記法なのかと思っていたところがあるが、どうもこれはこれできちんとしたもののようである。記法は見れば、以前に使ったWikiの記法によく似ている。
テキストで構造を表現するという考えは、マークアップと共通している。マークアップがまだハードルが高いというのはあって、中々HTMLでさえもうまくコーディングできないということはあるので、Wikiの記法も出てきたし、そこと考えを同じくしてマークダウンというものも出てきたように思う。
構造化テキストは、特に長文になればなるほど有用なものとなるが、見出しの階層は使うとして、あとは箇条書きやリンクくらいで、そんなにHTMLほどたくさんの記法を使うという事はないかも知れないし、それくらい複雑でも、あるいは簡易でも、最終的にHTMLにするなら最初からHTMLで書いた方が良いようにも思う。ならば、実際はプレーンテキストに少しの工夫をするようなことでも間に合うのではないか。HTMLへの変換が前提なら、Emmetなどの方式をエディタで使うというような事も考えられるし、パーサーがどのようなものかによってHTMLへの出力にも違いが出てくる。
WZ EDITORでも「.md」の拡張子でマークダウン言語を扱うことが出来る。WZはエディタの画面である程度の書式を表示できるようになっているので、こういう書式付きテキストは得意とするところ。一方で、階層付きテキストも従来から行頭ドットをキーにして見出しを作れるようにしてあるので、こちらもWZの伝統である。精々階層程度ならそれがあるなら十分であるとも思える。
無論、パーサーの役割というか、WZでもHTML出力は行えるが、それがDTDなど意に沿ったものになるかはまた別であるので、それが一番良い方法なのかはわからない。そもそも、WZにはWZ Markdown Editorという別の、専用のアプリケーションもあるので、マークダウンに関してはそっちのほうが役割として持っている。