普段はRealforceを使っているが、たまにHHKBを使う。
今は、主に打鍵感などの比較のためである。静音モデルではない、HHKB Pro2なので、打鍵音は煩くなる。それは仕方がない。そういうものだ。押下圧はRealforceと同じ45gのはずなのだが、何だか重く感じてしまうのは何故か。タクタイル感が大きいということなのか。
カーソルキーが独立していないのは、正直に言えば不便である。それでも右手の【Fn】キーとの組み合わせもだいぶ慣れているので、文章入力などの作業によっては特に問題なくカーソル移動が行える。
コンパクトな大きさは悪くない。これだけのキーでフルキーボードと同じ機能は全て使えるわけである。いや、テンキーは使えない。テンキーレスと同じ機能が全て組み込まれているというべきだろう。
無刻印ではないが、刻印は見えないのでほぼ無刻印状態である。これはRealforceも含めて黒色墨色モデルに共通しているが、黒色キートップに黒色昇華印刷は見にくい。【Fn】キーとの組み合わせがどれに割り当てられているか、標準のUS配列とも異なるのでそのキーがどれなのかと確認するのが、特に部屋が暗い状態だと非常に確認しづらい。
しかしやはり、キー数が少なくその分【Fn】キーとの組み合わせが多いのは操作感として面倒である。一つや二つで使用頻度が低いのなら問題ないが、そういう操作が意外と多いのである。
例えば、HHKBで文字入力をする際に気を付けねばならないのは、後変換である。後変とは、「かたかな」と打鍵して強制的に「カタカナ」に変換する方法で、多くの人は【F7】キーを使っている操作である。HHKBはファンクションキーは独立したものがないので、この操作をやる場合は【Fn】+【7】の操作をしなければならず、両手の作業となる。慣れるまでは一々このコンビネーションを思い出して考えて操作しなければならないのは面倒である。
HHKBを使う前提なら後変換は【Ctrl】+【I】等による操作を行うべきである。
カーソルキーが独立していないことでも、不便はある。単なるカーソルキー操作だけなら良いが、【Shift】キーとの組み合わせで範囲選択をしたりする場合は、3キーの同時押しという操作が必要になる。
これらは、もちろんコーディングや文章入力の作業そのものには問題はないのであって、使用頻度は低いかも知れないが、やはりそういう小さな不満が一つではなく二つ三つと出てきてストレスがたまる要因になる。【End】キーや【Home】なども、頻繁ではないにしても時々必要なことがある。頻度が高いわけではないとキーの位置が覚えられないので、その都度確認するのはやはり面倒だという事になる。
結局の所、たまに切り替えてこれを使うのは良いが、普段、標準的にはやはり標準配列のキーボードを使う方が良いのである。