パス信号の応用

投稿者: | 2022-09-01

OpenTTDにある、鉄道システムのパス信号(と、一方通行パス信号)を使えば、実物の信号システムとは異なるものの、意図通りに列車を制御することがだいたいできるようになる。
パス信号の基本は、以前に書いてサイト側に掲載しているもののとおりで、これ以上に線路が複雑になるとしても、基本はとにかくこれであると思っている。

https://aourkbd.net/hasei/img/OpenTTD-Signals.pdf

これの応用で、単線複線が入り交じった長大な路線も列車を制御できる。
今やっているOpenTTDのマップには、海上油田と、そこからそれなりに離れた場所に二つの製油所を結んで産業チェーンが出現していた。実際には、もっと近くに製油所があったのだが、そこを鉄道で結んでいる作業中に製油所が閉鎖してしまったので、その二つの製油所に運送することにしたのである。
OpenTTDにおいて、そういうことは比較的頻繁にあって、よくそういう産業拠点は勝手に廃止されるのであるが、1950年代からあって、ずっと2050年まで稼働している施設もそれなりにはある。

ともかく、海上油田からはタンカーで輸送し、沿岸に設置した埠頭へ陸揚げする。埠頭に隣接して建設した駅から、タンク車の編成の列車で延々、遠くの2箇所の製油所へ運送するのである。
当初、1箇所につき1列車で2箇所の製油所へそれぞれ1列車の計2列車を走らせた。途中で列車の行き違いが交換できる箇所を幾つか設け、基本的には単線で運用していたのであるが、油田からの供給が豊富であったので、列車を4列車に増やし、行き違いがなるべくスムーズにできるように、複線区間や行き違い箇所を増設した。

さらには、製油所で精製されて生み出された商品を、都心部まで運び戻す列車も運行してみることにして、それぞれの製油所で商品輸送の列車で、2列車を走らせることにして、途中で線路を分岐して、貨物運用の駅まで運び戻すことにしたのである。

それが、模式図で次のような路線の区間で、ここに計6編成を運用している。
信号システムは、複線区間には一方通行パス信号を、それ以外の行き違い箇所や駅、分岐点(合流点)にはパス信号を設置して編成の動きを制御し、単線もある区間でそれだけの編成がまるで本物の鉄道システムのように動き回っているのである。

実は特に応用をしているというわけでもない。基本の設置を使っているだけで、路線が長いと難しいようにも思えるかも知れないが、基本に基づいた信号設置というだけなのである。
製油所Aと往復する列車はタンク車便も有蓋車の商品輸送便も停車しないので、駅をパスする通過線を作ったら、基本的には通過列車は通過線を経由する。ただし、通過線が占有されている場合は製油所Bの空き番線を経由するようにもなった。
全て複線区間としていないのは、既に単線で敷設した区間の一部が発展して都市に取り込まれていて、そこを複線化するのが困難であったからである。

なお、アイキャッチ画像もその埠頭駅周辺だが、模式図のように敷設する工事の前段階なので、それの部分とは一致していない箇所がある。