Widnwos Vistaは悪いOSなのか

投稿者: | 2009-01-12

Windows Vistaがリリースされた2007年の初め頃からずっと、Vistaの欠点ばかりが強調されてきたが、Windows Vistaってそんなに悪いOSなのだろうか。自分の会社のクライアントPCはまだXPばかりでVista機はほぼ無い。システムの動作の関係などがある、業務環境においては数に勝るXPが優位であるのは良いとして、家庭用のPCとしても、そんなに劣っているのだろうか。少なくとも、自分はリリース直後に新PCと共に導入して、も2年ほど使っている。

リリース当初は、高スペックを要求される、ソフトウエアの互換性が無いなどと言われたが、それは当時の話。リリース後2年経とうとしている今では、Vistaが動作するスペックが当然。そういうスペックが標準になってきているし、ソフトウエアの互換性についても、真っ当なソフトであれば動作しなくて困るものなんて、もうそろそろ淘汰されてきている頃だろう。

他には、UACが邪魔だという声も多い。何かをするのにいちいち権限の確認や昇格を求めてきたりするあの厄介なダイアログだ。確かにこれも最初は困惑の極みであったが、基本的に管理者ユーザであればクリックで確認する手間はかかっても制限はないわけで、むしろ慎重に行うべき作業であると指摘してくれている点は、悪いものではないのではないか。
次のWindows 7ではこの部分がだいぶ緩和されるというが、その必要はないと思える。

インターフェースが変わった事に対する不満もあった。しかしこれは違うOSになれば違う操作体系になるのは当然の事であり、変わった事自体が欠点ではない。最初からWindows Vistaを使うユーザはそれが全てなので、良いも悪いも無いはずだ。XPの感覚を引き継いでいると、必要な機能を探せなかったりするが、これは単に慣れの問題であるから、そのこと自体が欠点というわけではない。

XPに比較して動作が遅い、重いとも言われている。これは単にスペックがVistaに適合していないというだけでもあるのだが、これは確かに少しの欠点と言えばその通りである。しかしながら、多少苛々が募ると言ってもそれはマシンスペックの問題が主であるから、そう思うならスペックを上げればよい。対処方法のない欠点ではない。
そのために追加投資を迫られるというのも、それは単に過去のOS、過去のPCをそのまま持ち込もうとしている為の不満であって、最初からVistaの動作に適したスペックの機材を用意すれば済む話である。顧客に経済的な負担を強いるMicrosoftの企業戦略的にどうかという欠点ではあるが、OSそのものの欠点とは言えない。

確かに、欠点と言われればそうでないとも言えないようなところはあるが、Vistaを使用した事が原因で大きな損害を被るとか、セキュリティ上の驚異に晒される事になったとか、そういう事はあり得ない。考えるとだいたいはVistaが悪いのではなくて、MSの考え方に起因するものだったりする。それが根本的な欠点なのだと言われるかも知れないが、それは他のMSのOSにも同じ事が言える、あるいは言えた訳なので、Vistaに限った事ではない。

現状、家庭用PCとしてはWindowsはほぼ唯一の選択肢である以上、こういう事実とは向き合っていかねばならない。
いずれにしても、Vistaを引き継ぐWidnwos 7でも、その辺の事情はほとんど変わらない感じであるので、次のOSまでXPで、と待っているくらいなら、さっさとVistaに変えてしまった方が良い。Windows 7がリリースされても、Vistaの時と同様又は別の状況の乗り換えや互換性に関する問題が取りざたされるのは間違いない。新OSがリリースされる頃にはむしろ、XPから7に乗り換えるよりVistaから7に乗り換える方のリスクのほうが遙かに少ないということも、まず間違いない。