今まで現像作業はAdobeのLightRoomを使っていたが、DPPに傾き補正機能が搭載されたことで、自分としてはほぼDPPで全て事足りる感じだ。
DPP、Digital Photo Professionalの利点
・純正である事によるEOSとの親和性
・基本的な操作がわかりやすい
・無料
利点については、上の三点に尽きる。ピクチャースタイルは、画調の設定セットであるわけだが、これを正確に再現するためにはDPPを使うしかない。つまり、撮影したときに確認したイメージそのままで現像することができる。他のソフトではピクチャースタイルの反映は不可能で、それを同様に再現するのはかなり困難。
基本的な操作もWindowsのインターフェースと相性が良く、わかりやすい。Adobe Photoshop Lightroomは高機能だが、とにかく操作は相当の慣れが必要である点が難点。ソフトウエアも巨大でDBも大きなものを作るし、PCに相当のスペックも要求される。
また、DPPは何よりカメラ付属。適宜バージョンアップもされて、しかも無料。Lightroomは3万円かそこら。バージョンアップのたびにそういう費用を強いられたりもする。
Lightroomと比較した場合の欠点
・現像作業が遅め
・出力JPEGファイルサイズが大きめになる
・画像情報の表示の手間
・整理機能の貧弱さ
・抽出画像比較機能が無い
・現像プロパティの調整が感覚的でない
しかし、そういう高価なLightroomに比較すると、欠点も少なくない。まず現像作業は遅く、大量枚数のバッチ処理だとかなりの時間がかかる。
また、JPEG出力が、相当画質を下げないとファイルサイズが大きくなってしまう。まあこれは良い画質との反面ではあるから、欠点とも言えない。
Lightroomは各種設定やカスタマイズなどメニュー操作で行うのが難解である反面、現像作業も含め多くの項目が感覚的に操作ができる。DPPは感覚的・体感的な操作による部分が少ない。現像など、最終的にできることに差違は無いと思うのだが、調整できるプロパティはシンプルという感じで意図する結果を作り出すのが少し難しい。お役所的な発想と言っても良い。
画像整理の機能はさらに充実して欲しいところ。Adobe Lightroomは5段階にレーティングできるほかカラーラベルを付けて整理したり仮想コピーを作ったりできるが、DPPは3つのマークを付けることができる程度。これの少なさとマーキング操作も難点であったが、自分もLightroomを徹底活用するほど区分けはしていないし、色々やっているとDPPで問題なくできることがわかった。
自分はLightroomでは、5段階のレーティングを行っていた。
・1 失敗・重複・設定違い等で不要なコマ。JPEG出力しないでRAWを捨てる。
・2 JPEG出力はするがRAWは保存しないコマ。
・3 見直したときに再度使うかも知れないのでとりあえずRAWを残しておくコマ。
・4 OKコマ。現像調整してJPEG出力しWebアルバムに公開したりするコマ。
・5 特OKコマ。大きなサイズで印刷したりその他。
現像が終わったら容量を食うRAWはさっさと捨てるべきなのかもしれないが、なかなか自分は捨てられない性分なので、レート3以上でも結構が残っている。
DPPの場合は前述のとおり3つのマークしかつけられないので、マーク無しと合わせて4段階にする。
・1 Lightroomでいうところの4、5に相当。
・2 Lightroomでいうところの3に相当。
・3 Lightroomでいうところの2に相当。
・マーク無し Lightroomでいうところの1に相当。
こうすれば一応レーティングは可能だ。
Lightroomでは数字キーでこのレーティング操作が簡単にできる。DPPでは当初そういう簡単な操作をする方法が不明だったが、セレクト編集画面でサムネイル表示バーと組み合わせると、上下キーでコマの移動、Alt+数字キーでマーキングができるので、まあこれも何とか簡単な操作でできる。
何より、Lightroomは新しいバージョンに変更すると相当の投資が必要になるので、極力DPPで何とかしたいものなのである。
自分はGRDも所有しているので、どうせならDPPでDNGファイルも扱えると良いのだが、さすがにそういうわけには行かないのだろうか……。