メモ帳で書く

投稿者: | 2015-12-27

http://lightnovel.g.hatena.ne.jp/CAX/20090727/p1
ここを見ていたら、小説書きのツールとしてはそれなりに一太郎のユーザが多いようなので少し安心した。Wordの人ばかりかと思ったがそうでもなかった。秀丸やWZ EDITORなどテキストエディタを使っている人もいるが、このリストの中では多いということはない。
自分がもしそういう原稿を書くという場合になって、使うアプリケーションに制限が無いとしたら何を使うかと考えてみると、多分いつも使っているWZ EDITORということになるのではないかと思う。原稿書きという作業=テキストエディタという感覚が既にできあがってしまっている。
ページ数とか印刷の様式などが定まっていたり、何度も原稿を印刷して確認したりする必要がある作業の場合は一太郎という選択もある。原稿書き作業はWZ EDITORでテキストファイルで、印刷や体裁を整える作業のみ一太郎でという流れもあるし、最初からそうするということが決まっているのなら最初から一太郎を使うという方法もある。
そもそも、どんな原稿かということにもよるわけだが。
ところで、テキストファイルで原稿などを書くのに、使っているツールがメモ帳で、という人も少なからずいる。メモ帳とは、おそらくWindowsの標準アプリケーションの「メモ帳」「notepad.exe」のことであると思うが、テキストファイル全般を指してテキストファイル形式のことを「メモ帳」と呼んでいる人もいるのかもしれない。
フリーソフトやシェアウエアなどのテキストエディタをインストールしていない初期の環境では、テキストファイルはメモ帳に関連づけられているし、特にアプリケーションを自分で探して用意するという手間を惜しめば、テキストファイルの編集は通常メモ帳になってしまう。あえて一太郎を購入してまで使わずに、同梱されていたMS OfficeのWordを使うという感覚とやや共通するものもあるだろう。
Windowsのメモ帳は、確かにテキストファイルを扱うための基本的なアプリケーションなのであるが、テキストエディタを一旦使い始めてしまった後では、機能その他が物足りなくてとても原稿書きのメインのアプリケーションとして使うという気にはならない。
たとえば、メモ帳ではまず背景色や文字色など表示環境をカスタマイズすることがほぼできない。かろうじて出来るのが画面の右端で折り返すという設定であるが、これも何字分で折り返すのかを設定することはできないし、行番号の表示もできないので、原稿などで文字数が定まっている場合にはどのくらいの分量を書いたのか把握するのに苦労する。
画面の配色に関しては、ワープロソフトも白背景に黒文字が基本で、メモ帳もそうなっているが、長時間その環境で作業をすると目が疲れる。モニターの明るさの調節で対応することも可能だが、基本的にはそれを反転した黒背景に白文字などのほうが良いと言われている。本当は、もっとコントラストの差を無くする配色のほうがいいのだろうが、自分は濃紺色の背景に白文字というのが一番落ち着く。そういう設定が、メモ帳ではまずできないということである。
カスタマイズという点では、他にもキー定義や画面に表示する情報などの表示もメモ帳では一切設定することができない。改行コードや全角・半角のスペース、タブも表示されないので、空白部分に余計な文字が入っているのかどうかも、一々カーソルを移動させて調べないとわからないということになる。禁則処理を行うことも出来ないし、検索・置換も単純なものであるなど、そのほかにも多々テキストエディタと比較すると見劣りしてしまう。表示フォントも変更できないし行間文字間の表示も調整できないので、見にくいと思ってもその環境で我慢するしかない。
そう考えると、テキストファイルを編集し、原稿を書くというアプリケーションはメモ帳よりはテキストエディタということになるのだが、かといってメモ帳が悪いものというつもりはない。
エディタは、逆に言えばそれだけ設定を行って自分の都合が良いような環境作りをしなければ満足に使えない。それなりにスキルは必要なアプリケーションであるし、そもそも自分でそれを探し出して、婆によっては購入し、インストールするという作業も必要であるから、とにかく書く環境をすぐ端的に用意したいという場合はメモ帳でも役に立たないことはない。あるいは、このシンプルさが作業に集中できると考えるのも正しい。ワープロソフトもエディタも、そういう機能が豊富である分、まずは書式や環境をどうしようということで書く意欲に影響するかもしれない。
結局は、それぞれが自分でそれが良いと思っている環境がベストではあると思うので、どうしてもこれを使うべきというのはない。
さて、今回ここまでの原稿はそのメモ帳を使って書いてみた。真っ白なテキストボックスの中にただひたすら文字を入力してきたが、確かにシンプルすぎて物足りないという感覚もあるものの、こういう環境で書くというのもまたより無心に近づいて集中できるという点では良いと思った。
使っているモニターのEV2450では「ペーパーモード」という、色温度設定を低くするような画面モードがあるのでそれを使ってみた。丁度、電球色の蛍光灯で照らしたような雰囲気になるので、白い画面がオレンジ色っぽくなる。ブルーライトもだいぶカットされるので長時間じっと画面を見つめていても疲れにくいもーどだという。色の違和感はあるが、作業をする環境という点では、こういう設定も良いのかもしれないと思う。