主に使う筆記具と言えば、小学校の頃は誰でも鉛筆で、高学年くらいになるとシャープペンシルに替わる。たいてい、その後中学高校もシャープペンシルで、大学になってレポートなどでボールペンを使うように言われて、シャープペンシルと併用し、その後社会人になるとボールペンになる。それが一般的で、自分もそうだった。
確かに今では、ボールペンさえあればたいていの筆記の場面で問題がない。
自宅では、筆記することは皆無ではないとしても、まとまって何かを書くということは普通はない。仕事では書類作成にボールペンを使っていたが、やがてパソコンでの文書作成が一般的になってきて、自分もほとんど筆記具自体を使わないという時期がしばらくあった。自宅のペン立てなどにボールペンの1、2本はあったし、出先などで必要になるたびにコンビニで買ったりして、それでほとんど困らなかった。筆記具に対するこだわりというのが、その頃にはほとんど無かったと言って良い。ブログの原稿なども含め、もうほとんどパソコンなどの手段に頼っていたのである。
2005年くらいにMOLESKINEを知り、アナログな筆記というのも悪くないと興味を持ち、それに合う筆記具を探し始めた。それきっかけとなり、各種の筆記具を集めるようになった。
最初はボールペンで、文具店やホームセンターなどで気軽に買える一般的なもので書いてみたが、すぐにもう少し高級で所有欲を満たせるような物が欲しくなり、油性ボールペンでParkerのソネットを購入した。元々ブルーのインクが好きであったので、リフィルもブルーに交換して、しばらくそれをメインの筆記具として使った。自宅の使用が主だったが、仕事の出張など出先でもそれを使った。他にもモンブランやクロスなどの海外ブランドの油性ボールペンを数本集めて使い分けたりもしたが、やがて万年筆に興味を持った。
万年筆自体、知ってはいたが、本格的な万年筆は敷居が高いので使ったことがなかった。それでもペリカンのスーベレーンM400とかモンブランのマイスターシュテュック146とか、そういう定番品やLAMYサファリ、国産でもSAILORのプロフィット21、あるいは無印の万年筆なども純正のインクと共に集めて、MOLESKINEやその他のノートへの筆記を比較するのに面白がって使った。
その後、アナログな筆記具、昔からある懐かしい筆記具ということで鉛筆に興味を持ち、Hi-uniやMONO、ファーバーカステルなどの鉛筆も集めたりして、しばらくそういう筆記具を代わる代わる使ってMOLESKINEに日常のいろいろを書いていた。
そういうことを2年くらいしていたが、費やす時間が無くなったりもしているうちに少しのブランクがあって、2010年頃に再開した時にはMOLESKINEのゲルインクの純正ペンを使うようになった。仕事でもゲルインクのペンがメインになり、そのうちに三菱の油性ボールペンのJetstreamにも興味が出て、他色ペンを使い始めたりもした。
2013年には再び鉛筆のブームが来て、各種をダースで買い集めて、もう普通に使い続ければ何十年使っても無くならないのではないかというくらいのコレクションになった。
そういう、鉛筆がメインという時期でありながら、たまに万年筆にも興味を持ち、SAILORのプロギアやCaplessを購入したし、仕事ではJetstreamボールペンのプレミアムなどに移行しつつも、そのCaplessのマットブラックを多用するようにもなった。
これは、そもそも万年筆を仕事でのノート書きや会議録などに使いたいと思って居つつ、キャップを取る動作が煩雑で、そういうことに費やすならもっと会議に集中すべきと思われそうであったのが、Caplessのノック機構が使えることでその問題が一気に解決したからである。
PILOTの万年筆はMOLESKINEとインクの相性が悪かったので使わなかったというだけなのだが、実際MOLESKINE以外では快適な筆記であった。
今は、鉛筆も使うが自宅では万年筆がメインになっている。シャープペンシルを少し集めた時期もあったが、結局あまり使わず鉛筆のほうを使う。
筆記具でも用紙でも結局国産のもののほうが同じコストでは品質が圧倒的に高く、自分には合っているため、PILOTの製品がだいぶ増えつつあって、今はCocoonやプレラもあるし、Caplessも増えているし、インクも色彩雫がメインになって、そういう状況なのである。