表計算の仕組を初めて知ったのは、Excelでもロータスでもなく、ワープロ専用機の表計算機能においてであった。特定の条件の下に作成した表の中に数値を入れ、予め計算式を指定しておくと、計算実行で自動的にその結果が入力される。四則演算と合計、平均、最大値と最小値程度しかできなかったが、それでもワープロでここまでできるのかと感動したものだった。
そのうちに、もっと高度なことができるという、オプションの表計算プログラムも買ってみた。これが初めてのスプレッドシート型の表計算で、数値を入れると即時の計算結果反映も可能で、ワープロの表計算とは違い、計算できる行数もずっと多く、ロータスと同じような関数も使えるし、セル幅調整や自由に罫線が引けるなどもあり、しばらくそれの虜になった。
今、改めて一太郎を見ると、一太郎にある表計算機能は、このワープロ専用機における表計算機能とほとんど同じであって、たいしたことはできない。
だがそういう所がノスタルジー的なものを呼び起こしてくれる。
Excelなど優秀な表計算ソフトがあって、たいていのパソコンにインストールされている状況において、ワープロソフトの表計算はどういう時に使うべきなのか。
Wordでも同じような簡易な表計算機能はある。文章中に簡易な表を埋め込むなどの場合は、表計算ソフトではなく、ワープロ側で実現してしまうのも手法の一つかも知れない。