愛用の筆記具

投稿者: | 2017-10-07

他人を見ていると、いつも使っている筆記具というのがある人とそうでない人が居る。
いつも同じ筆記具を使っている人のものは、多機能ペンだったり、シャープペンシルだったりするが、中には変哲の無い普通の事務用ボールペンだったりする場合もある。シンプルだがこれが一番使えるのだという。仕事ではそれなりに筆記する機会も多いので、そういう数十円級のボールペンでも使い切ったらリフィルを交換してまだ使う。
そればかり使うというわけでもないだろうが、頻度高く使うのだからおそらくそれが愛用の筆記具なのだろう。
自分の周りにはそれが万年筆という人は居ない。尤も、仕事では万年筆は全て役に立つかというとそうでもない場面が多く、自分も万年筆は使うが多機能ペンやシャープペンシルやら鉛筆やら、ほかのものも使うので、よく使う筆記具の内の一つというくらいの位置づけにしかならない。
仕事では、手書きの書類は普通黒の油性ボールペンということになるので、万年筆だと使える場面が限られてくる。仕事の正式な書類とは関係ない回覧の類などに署名したりする場合やメモなどに何かを書いて渡す場合程度で、書く量も僅かになるので、わざわざ万年筆を使おうと考える人が居ない。つまり、時々万年筆らしきものを使っているという人自体、ほとんど見かけたことがない。
仕事の場合はそうであっても、私的なところは分からないので、そういう人でも自宅で万年筆を毎日使うという人も居るのかもしれないが、おそらく多くはない。自宅で書き物をするのかというと、どうもそういう雰囲気に無い。
今の時代、自宅でペンを持って何か書くことがあるかというと、日記を書くとか手紙を書くとか趣味で何かをするというのでもなければ普通はほとんどそのような必要が無いので、自宅には特に意識して筆記具を置いているという人も少なくなっているのではないか。
自分も以前は、PCで何でも済ませることができると考えて、特にそういう愛用の物を置いておくことがなかった期間もある。たいてい、それで困ることはなかった。
他の人にとってもそういう状況は同じであるはずなので、人によってはそういう拘りがないという人も増えているのではないか。学生の頃までは自宅で学習をするので必ず筆記具は使うが、社会人になってしまうと、仕事以外では筆記具を使わないということが十分に起こりうる。
そんな中で、あえて愛用の筆記具を持つということは、何だか贅沢にも思える。