パソコンなどが普及していない時代は、家計簿も会社の仕事も、表計算でもなんでも、計算と名の付く作業に使う道具は算盤か電卓だったはずだ。ところが今は、パソコンやスマホに機能的にはそれ以上のものがあるので、電卓の出番は相対的に減っている。
Excelがあれば、一般的な計算から関数を用いた計算など学術的で想像が付かないもの以外はだいたい何でもできる。家計簿や会社の会計などは専用のアプリケーションもあって、電卓を使わなくてもそういう計算と管理ができる。税の申告書作成なども同様である。パソコンを持ち歩かない屋外などでもスマホでも携帯電話でも電卓機能はあるので、買い物の計算や居酒屋の割り勘など、外で必要になる計算くらいには十分に使える。
昔は一家に一台、あるいは一人に一台は電卓はあったものだと思うのだが、今はスマホの電卓で十分と思う人も少なくないと考える。
そういう状況ではあっても、Excelで作成して印刷された文書の表を検算するのには相変わらず電卓を使うし、Excelで式を入力して計算させるまでもない簡単な計算にもたいてい電卓を使う。スマホやケータイの電卓でもそういう作業はできないことはないが、入力のしやすさや使いやすさからすると、専用の機材である電卓のほうがまだずっと有利であるので、電卓のニーズは減っていないと思う。
じゃあ自分は電卓を何にどれだけ使うかと考えてみると、仕事で書類の検算には無論使うし、何か簡単な試算をしたりするのには使う。頻度はそう多くない。自宅ではパソコンでの家計簿の整理の補助として、差引を確認する単純な計算のために用いたりはするのだが、せいぜい実務的にはそのくらいである。
電卓はあるので、他にも出番がないかと探してみるが、遊ぶ方法は考えてみることができるとしても、実用的なことはあまり思いつかない。