何かきっかけだったか忘れたが、10年以上も前にPGPによる暗号化メールの事を知った。公開鍵暗号の仕組みもその時に知って、公開鍵のやり取りの仕組みだとか秘密鍵とのペアのことだとか、そういうことを知った。やがてPGPではなくGnuPGを使うようにもなって、各種のメーラーで実現できるかどうかというところでやっていたが、次第に面倒になって使わなくなった。そもそも、これは相手の公開鍵というか、相手がきちんとPGPのことを知って使ってくれていなければ意味がない訳なのであるから、今に至るまで全く普及しないのである。
そうやって使わないでいるうちに、当時結構勉強して知ったPGPの仕組みや機能などの多くの部分はすっかり忘れてしまっているのである。当時作成したその鍵はどうなったか、少なくともPGPでなければ復号できない様なものもないので、鍵はRevokeされたはずではあるのだが、どこかに残っているかもしれないとも思う。
当時のメーラーではPGPやGnuPGに対応している物はほとんどなかった。Thunderbirdが拡張でEnigmailというのを使えばGnuPGが使えたくらいである。
今、秀丸メールを使うに当たっては、PGP形式の暗号化に対応しているようなので、本当に久しぶりにGnuPGを使ってみる。
今はWindows用のGnuPGのプログラムは公式では配布されていないのか、GPG4WinというWindows用のアプリケーションとともに導入し、それで試しの鍵ペアを作成してメールでのやり取りをやってみている。
公開鍵をエクスポートしてから、相手とどうやってやり取りをするのだったかさえ、余り覚えていない状況。フィンガープリントもどうやって照合するのが正しいのか、鍵に署名するというのはどういう意味だったか、鍵のUserIDとメールアドレスとの関係もよく分からなくなっている。廃棄のための証明書を最初に作っておくというのも、そう言われれば層だったかも知れないというような感じである。
とにかく、10年以上も使わないでいたというのもあるが、仕組みが複雑なのでずっと使い続けていつでも説明できる様にしておかなければ新機能にも対応できないし、基礎的なことも忘れてしまっている。
結局、暗号化メールというのは少なくとも自分の周りでは使われていない。そんなに重要なやり取りがあるなら電子メール以外の手段を使う方が一般的になってしまったからなのであろうか。