ブラインドタッチは以前からできるが、実は数字や記号のキーについてはだいぶ怪しい。
しかし無刻印キーボードを使っていると、キーを見ても何も書いていないので、手探りで目的のキーを探さなければならないことになり、それにより必然的に打鍵が完全なブラインドタッチへと移行するようになるのである。つまり、無刻印キーボードはそれだけでブラインドタッチのトレーニングになる。
とは言っても、まだ完全にブラインドタッチを習得していない人が無刻印キーボードを使うのはやはりハードルが高いし、それが出来る人であっても、無刻印だけに頼るのは勇気がいることになる。通常の打鍵は良いとしても、アプリケーションの操作などで、単一のキーを押下する場合は、それが目的のキーなのか確証が持てない。
間違えてはいけないパスワード入力を、無刻印キーボードで入力するのは確認ができないので、無謀であるとも言える。
ノートPCなら本体キーボードに刻印があるので、それと併用して、間違えられない、確実に正確に打鍵する必要のある作業については本体キーボードで、そういう影響のない文章書きなどの作業については、無刻印キーボードを使うなどしてやりやすい環境を作るなどが重要である。
あるいは、HHKBやRealforceで墨色キーボードを選択すると、これは昇華印刷で黒色の刻印になるので、その印字は見にくく、周囲の明るさや見方によっては無刻印であるかのようにも見える。そういう選択をしておいて、疑似無刻印の環境にするという手もあるのではないか。
本格的にやるなら、無刻印で特徴的なのは白色の配色のモデルのほうで、これは明確に刻印がないということが誰の目にもどういう環境でも明らかになるので、これでトレーニングをすると、キーの位置はだいたい完全に把握できるようになる。
ただし、繰り返しになるがパスワードなど間違えてはいけない打鍵に関しては、無刻印キーボードでは余程自信がない限りはやらない方が良い。それで間違えてロックがかけられてしまうこともあるからだ。そういう場合は、ノートPCなら本体キーボードなど、併用する刻印ありのキーボードを使って確実に入力すべきなのである。
自分の場合、ノートPCのその本体のキーボードというのもあるが、Realforceも併用したりしているので、そういう間違えられない打鍵、数字や記号が混じっているものなどはRealforceで打鍵して、文章入力などについてはHHKBで打鍵するなど、一応の使い分けをしているのである。