天邪鬼キーボード

投稿者: | 2021-12-12
MyHHKB

キーボード入力環境に関し、自分は思えば天邪鬼なことばかりしている。
まず、キーボード配列はUS配列派である。市場のシェアでは圧倒的にJIS配列が主流であって、HHKBでさえ若いユーザが増えているせいかJIS配列もシェアが高いが、無刻印と合わせるとUS配列のほうが多いようだ。Realforceは、おそらくJIS配列のほうがユーザは多いと思われ、新製品もJIS配列のほうが先行してリリースされるなど、当然と言えば当然だがとにかくJIS配列の世の中である。

UNIXなどを使ってきた年配の世代などではUS配列でなければならないという人も少なくないが、かな入力をする人、それで覚えた人、その世代から下になるとほとんどの人が迷いなくJIS配列を選択し、あるいは選択させられる。そういう人たちがUS配列を選ぶのは後付けで、配列の合理性や見た目の整然性、キーの配置のバランスなどを理由に乗り換える組だろう。自分も実を言えばその組であるが、そう考える人は圧倒的に少ない。

ノートPCのユーザでありながら、外付けのキーボードを使っているというのも、多くのノートユーザにとっては理解しがたい使い方なのかもしれない。
外付けキーボードにしているのは、打鍵感と堅牢性がノートPCのパンタグラフよりも良いこと。配列が標準的で汎用性が高いことだとか、キーピッチが標準的な数値で確保されていること、外付けモニターも使うので、その配置の関係上、モニターの前にキーボードだけ置いて使えるというのもあって、ノート本体キーボードではなく外付けにしているのである。
だがこれも、キーボードなんてそんなに重要なのか、本体キーボードで十分で邪魔になるという考えのほうが合理的とされて、ノートPCで外付けキーボードに拘るという人は酷く少ない。

和文の入力方式は、今はローマ字入力が主流である。ワープロ専用機が隆盛の頃はかな入力のほうがシェアが高く、それのほうが標準だった時代もあるが、とにかく今はローマ字入力である。自分もしばらくローマ字入力でやってきたが、今はかな入力でもローマ字入力でもない。Dvorak配列ベースの行段系、二重母音など拡張入力を組み合わせた独自の方式を使っている。そんな特殊な方式を使う人は、おそらく1%にも満たないどころか零点何%程度だろうと思うのだが、そんな方式である。
自分の方式ではなくても、ローマ字入力よりも効率的な方式があるとは皆わかっていても、既にローマ字入力が標準で皆それを習得してしまっているので、一時的にでも効率を低下させてまで新しい入力方式を習得しようとはしないのが普通だ。

HHKBではUS配列だが無刻印を使っている。これも、デザイン性としては無刻印が美しいのは多くの人が認めるとしても、実用性に乏しい、実用性の観点からすると不便になるような無刻印を選択する人は、やはり特異な部類なのだろう。とは言え、HHKBユーザの9%くらいは無刻印を選んでいるということなので、限って言えばさほど特殊ではないのかも知れない。