ワープロ専用機Rupoでは、機能1、機能2というコンビネーションキーがあって、このキーと組み合わせることで、割り当てられた機能コマンドを実行するようになっていた。キーボードのキートップやキー周辺には、そのコマンド名がびっしりと刻印されていた。
PCの環境では、それに相当するコンビネーションキーが、F1~F12のファンクションキーだったり、CTRLやAltだったり、PC-98ではGRAPHキーなどもあったりして、ワープロのキーボード操作よりもずっと複雑になっているのに、複数のアプリケーションで使うのでキーボードにはそれ以上の刻印はない。
当初、コマンドの説明表示がされていない状態で、どうやってキーボード操作を習得できるのだろうと思っていた。業務用端末ならば、ワープロ専用機のようなコマンドが書かれたシートのようなもをキーボードに被せて対応していたが、一般のパソコンではそんなものはない。
ただ、実際使い始めてみると、Windowsではもうマウス操作が中心になっていて、画面上に表示される特定の箇所をクリックすることでコマンドが実行できたりするので、それで問題はなかったのである。つまり、キーボードには必要以上の説明書き表示・刻印は無くても基本的に問題ない。ブラインドタッチを覚えてしまえば、アルファベットの刻印だって必要が無くなるというものである。
マウス操作が全てにおいて便利かというと、そうでもない。キーボード操作の方が圧倒的に高速で快適なのであるが、キーボードが苦手という初心者などはほとんどマウスでしか操作をしないかもしれない。
特にWebブラウザでの操作が中心となった今においてはなお、キーボードの出番は少なくなっている。SNSやメールなどをあまり使わないという人はせいぜい、検索語の入力くらいしか出番が無いという。確かにそんな使い方においてはキーボードに拘る必要が無いのも納得できる。ノートPC本体のありのままのキーボードで十分だし、タブレットならばソフトウエアキーボードでも十分なのであると思う。
全体的にはそういう人のほうが多い。
だが、職業的ではなくても、あるいはコーディングなどの作業をしない場合でも、文章入力をする人、ツイートでも良いが、SNSやブログなどをやるという人は、入力環境にも拘るべきで、その頂点ともなるのがキーボードへの拘り、打鍵感の良いキーボードを使うことと、快適なキーボード入力環境の構築であるとは思っている。
打鍵感の良いキーボードということでは、ノートPCのパンタグラフ機構やコンパクトな配列のものよりは、キーピッチが標準的なフルキーボードやテンキーレスなどのほうがずっと良く、メンブレンでも良いが、メカニカルや静電容量無接点のほうがより快適である。
入力環境ということでは、ローマ字入力以外の何らかの方法を使うようにしていくというのはかなりハードルが高いとして、Ctrlキーなどと組み合わせたショートカットキーの多用や、キー定義のカスタマイズなどが考えられるのだが、こういう環境の改善はしていないという人のほうが、やはり圧倒的に多い。
標準から変更するのを嫌う、人と違う方法を採ることを好まないという人が多いのは、我々日本人の性格的なものもあるのだろう。日本人だから皆と同じ標準を使うというのもそれはまた拘りではあって否定しないが、快適を求めるなら自分で良いほうの操作に変えていく必要がある。
無刻印とHHKB
無刻印キーボードも究極の一つであると思うが、これは少なくともブラインドタッチがきちんとできる人でなければ使いこなすことができないと思って良い。ブラインドタッチを習得するために無刻印キーボードを使うというのは、まだ少々無理がある。
HHKBでは、標準で無刻印モデルがあるのはUS配列のものだけで、US配列のHHKBはカーソルキーとして独立した物がないなど、操作も独特になる部分があるので、かなりの熟練が必要になってくる。自分も、HHKBの無刻印モデルは2台目のHHKBである。
確かに無刻印モデルにはこれと言った特別な利点は無い。見た目が美しいということはあるかもしれないが、実用上の利点としては、ほとんどない。
それでも、HHKBのユーザでは無刻印を求める人の層もそれなりにある。自分のスキルを試すためもあるだろうが、究極という段階を求めてそれを選ぶのも、使い始めたときの満悦間に繋がることは間違いない。
RealforceやHHKBの黒色・墨色モデルだと刻印も昇華印刷で黒色なのでほとんどその刻印が見えない。見た目は無刻印にも近い。そういうモデルを選ぶのも一つの方法ではある。
HHKBというキーボードの視点にすると、このキーボードはやはり究極的なところがあって、コンパクトながら打鍵感はRealforceと並んで最強クラスの快適性がある。これを使うのが当たり前になれば、他のキーボードがどれだけ使いにくいかを実感することになって、他のキーボードを使いたくなくなるものなのである。
外付けKBD
自分が始めてQWERTY配列のキーボードに触れたのも、その東芝Rupoのワープロ専用機のキーボードであったが、ラップトップ型もデスクトップ型のも使った。テンキーの有無というところもあるが、デスクトップ型のキーボード、すなわちフルサイズのキーボードのほうが圧倒的に打鍵感が快適だった。それを知っているので、コンパクトなノートPC型のも悪くはないとしてもやはりキーボードの標準、最も快適に使えるのはは外付けのタイプのキーボードだと思っている。
かつては、ノートPCのキーボードはパンタグラフのものがほとんどで、外付けのキーボードはメンブレンでもきちんとキートップが台形形状をしているものと決まっていた。だがそのうちに、デスクトップ用の外付けキーボードでもノートPCと同じパンタグラフのものが出てきたり、とにかく多様化してきた。
なので一概に外付けのキーボードが一番良いとも言えないのかも知れないが、要は、キーピッチが確保されていて、標準的な配列で、キートップに高さがあり、ストロークも確保されているもの、とでも言えば良いのか。そういうキーボードのほうがとにかく快適である。
とは言いつつ、自分も基本的にはノートPCばかりを選んでいるので、自宅では専らそれにUSB接続でそういうキーボードを使っている形になる。ノート本体のキーボードは、それだけで完結するという意味で意義はあるのである。
当初は、本体キーボードと外付けと、二つ接続したら機器の競合が起きてうまく動作させることができないのではないかと危惧していたが、そんなこともなく使えるようであった。
XSERVERで半年
さくらのレンタルサーバからXSERVERへ引越、ブログをWordPressにして、概ね半年が経過しただろうか。レンタル費用は高くなったものの、環境はずっと快適であって満足している。
かつては他のサーバーも使ったりしたが、これが一番快適であって、ブログのWordPressも問題なく動作していて、これもまた快適な環境である。
どうしてXSERVERにしたかといえば、環境が快適そうで評価も高かったからである。
そもそもレンタルサーバで何をするかというのは、ブログのシステムを導入するということやWebサイトを作るということくらいしか思い付かない。もちろん他にも使い方はあるのだろうが、他の人においてもその辺がメインだろう。
メールを使うというのもあるし、ストレージとして使うというのもあるとは思う。