内蔵用HDDという部品、USBに変換するインターフェースと共にそれを納めるケースを選んで自分で組み立て、使おうとするPCに接続するのだからやはり2.5インチポータブルHDDの自作と言って良いと思う。
ケースは、つまりは内蔵用HDDのIDEやSATAインターフェースをUSBに変換する簡単な仕組みと、ドライブを納めるケース、付属品としてUSBケーブルなどがセットになっている。
価格は1,000円前後から3,000円程度までが一般的だろうか。安価なものでも、規格が適合していれば基本的に動作には問題ない。多少、相性はあるようであるが。
納める予定の中身のドライブに合わせた物を選べばよい。種類も割と豊富であって、これを選ぶだけでまず楽しめる。
中身のドライブ選びもまた面白い。家電量販店などでは、ポータブルHDD完成製品同様、バッファローやIOデータなどの有名な周辺機器メーカの製品が中心に置かれている。ポータブルHDDからケースを除いたというようなもので、各種サポートソフトなどが付属している点は共通したパッケージ製品である。主に、ノートPC本体のHDD交換用だ。
HDDケースを使用する場合は、そういう製品を購入してケースに収める方法も無論可能だし、交換したPCから取り出した元のドライブを収めるという使い方もあるが、自作という事をより意識するならば、バルク品HDDを選んでみるのがやはり面白い。
バルク品は、ドライブメーカーが、PC本体メーカやポータブルHDDメーカなどに部品として卸したりする流通過程で、詳細な説明書や保証、重厚な包装や徹底した検査が一部省略されているものであるとのこと。PCパーツショップなどで入手できる。
そうではあってもちゃんとしたドライブベンダーの製品には違いなく、規格外品や偽物というわけではないから、パッケージ製品の内蔵ドライブと物は同じである。バルク品であるという特徴を理解した上で、同様に使用できる。
箱も説明書も要らない、サポートソフトなども不要というのであれば、バルク品を選ぶのは間違いではない。保証に関しても、HDDは壊れるときは壊れると考えれば、あっても無くても大差ないと自分は思う。価格は様々で、平均すると製品版の内蔵用HDDに比較して大幅に安いというわけでもないが、中には安価なものもある。
自分が必要とする容量と規格、好みのベンダーを条件に選ぶ。
なにより、自分の好みの製品を選ぶ事ができるというのは、少し凝ったユーザにとってはこの上ない楽しみである。それが一つ自作の醍醐味であるとも言える。