常用する撮影モード変遷(その1)

投稿者: | 2008-09-20

自分が初めて一眼レフという物に触れたのは中学生の時。もらい物のニコマートELを使っていた。
このカメラには絞り優先AEの機構があった。シャッタースピードダイヤルを「A」の位置に合わせる事で動作する。ファインダーの中に、シャッタースピードを示す内蔵露出計の指針が表示されるという仕組みである。

自分は当時その機構がどういう意味かという事はよく知らず、難しい設定の一部をカメラ任せにできるという事で、余り何も考えずにシャッタースピードを合わせるダイヤルを「A」に合わせて使ったに過ぎない。
絞りとシャッタースピードとの関係も、誰かに教えてもらったか本を読んだかで勉強はしたのだろうけれど、当時のフィルムカメラでは今のデジカメのように撮った結果を見ながら撮り直して検証したりという事ができない為に、結局そういう知識は実にならず、とにかく失敗しない便利なモードで撮る事だけしか考えていなかったのである。

普通絞り優先で撮る場合、絞り値は基本的に目的とする被写界深度を目安にしたりするが、当時の自分の場合は絞り優先モードであっても実はシャッター優先的な使い方であった。
とにかく手ブレを発生させたくなかったので、1/500秒とか、そういう極力速い速度でシャッターが切れるように、指針のシャッタースピードが一定以下に落ちるようであれば絞りを開放側へシフトさせるという、まさにシャッター優先モード的な考えで使っていたのである。
そうでない場合でも、曇りの日ならF5.6、晴れならF8、快晴ならF11という、せいぜいそんな目安しか持っていなかった。基本的に天気の良い日の昼間しか撮る事が無かったし、実はだいたいそれでも間に合ったのである。