テキストエディタというツールはもう完全に各人の好みでしかないだろうが、自分の場合はだいたいこうである。
まず、SDIでなくてはならない。以前は、秀丸やサクラエディタ、WZなどのSDIと、QXやakira、Boonエディタその他MDIのエディタと人気を二分したが、自分はSDI派である。一つのテキストが独立した一つのウインドウになっていないと感じが悪い。MDIの場合は大きなツールバーでスペースを占有してしまい、常に大きなアプリケーションが起動しているような感じもあって、軽快な動作が特徴のエディタの分野においては、何となく好きになれなかった。
従って、今後もテキストエディタを選択するならSDIタイプとなる。
ただし最近は、SDIのウインドウの中でタブにより複数のテキストを開いたりする事がメインになっていて、そう言う意味ではSDIとも言えないのかも知れない。
もう一つ重要なのは、やはり縦書き表示・入力である。実は、秀丸に乗り換えるという事にしたのも、縦書き対応になったからというのも大きい。
まあそれほど縦書きでなくてはならないような文章を書く事もないが、それでも縦書き対応という事は当然に日本語文章を執筆する事を想定されている機能であるから、エディタは日本語文章書きに使う自分にとっては、そう言う精神を持つエディタを好むのである。実際、WZか秀丸、あとはQXくらいしか無いかもしれないが。
マクロは、自分で作れる能力はないし、多分マクロを使わなければならないほどの大量かつ複雑な処理をする事もない。だが、エディタの拡張機能としてのマクロも、無論優秀な方が良いだろう。Unixライクなエディタなどではそういうものも多いようなのだが、Windowsベースでは、秀丸やWZが優秀だ。特にWZはインタープリタではなくコンパイル型のマクロなので、とにかく動作が速く、エディタの本体機能であるかのように動作するのが快適であった。
秀丸は、動作速度はそうでもないものの、ユーザが多いためにマクロの選択肢としても多く、だいたい目的とするようなマクロが見つけられたりするところが良い。
WZから乗り換えたときも、WZのマクロで実現していた事が秀丸でも可能になるかどうかという事も結構重要だったが、概ね実現できた。
さらにユーザインターフェースに関わるところでは、キーのカスタマイズがどれほどできるかという点にもある。
WZで、2ストロークキーにハマってしまい、今ではエディタ用の独自のキー定義をしている為に、これも自分で全てフルにカスタマイズができるような使用でないとならない。
WZは無論そうだが、サクラエディタや秀丸も、だいたいフルにカスタマイズができて、完全な2ストロークキーとは違うかも知れないが、実質的には2ストロークキーを割り当ててコマンドを実行できるので問題がない。
ダイヤモンドカーソルも使う。この設定ができるのと合わせ、Windowsのキー定義と重なる部分を調整できないとやはりダメだ。
ついでに言うと、ダイヤモンドカーソルを実現するにはやはりCtrlキーはAの横位置に無くてはならない。昔から慣れているという事などその他の理由もあるが、自分はCtrlキーはAの横であって、レジストリでキーを読み替えて使っている。HHKB Proは最初からCtrlがその位置なのがまた良い。
SDIが良いというのにも通ずるが、ウインドウはできるだけシンプルが良い。少なくともツールバーは要らない。メニューバーは一応欲しい。今はステータスバーとファンクションキーボタンも表示させているが、これも要らないかも知れない。そのような表示状態にできる事が必須である。
ほかにも幾つか細かい好みはあるが、大きな部分ではそんなところをきちんとサポートしているようなSDIのテキストエディタが良い。と言ってもうしばらく乗り換えるつもりはない。