内容が古い部分があるので、その後に書いた記事などへのリンクもまとめておいておく。
英語キーボードでのATOK起動キー
国内で流通しているパソコンのキーボードは普通日本語キーボードであるが、中には好んで英語キーボードを使っている人も少なくない。自分もその一人だ。
英語キーボードを選ぶのは、配列の好みによるところが大きいと思うが、かな・漢字の刻印が無くまたキー数も少ないのでスマートな印象がある。日本語キーボード比較すると、アルファベットの配列は同じだが、記号の配列が違う。当然のことながら「変換」などの漢字が刻印されたキーもない。
この英語キーボードを使い、ATOKで日本語入力をする事も、基本的には全く問題がないが、配列の違いや漢字刻印キーが無い事で、少しの発想転換を求められる。
まずはATOKで日本語入力をする場合、いわゆるIMEの起動操作、日本語入力オン操作、全角文字入力と半角文字入力切り替えが必要になる。日本語キーボードであれば、[半角/全角]キーや[変換]キー一つでこのトグル操作が可能なのであるが、これらキーは英語キーボードでは実装されていない。
日本語入力オンオフ切り替えの操作は、英語キーボードでは[Alt]+[`]に割り当てられている。つまり、標準では単一のキー操作ではトグルができない。[`]キーは数字の[1]キーの左横にあり、左手親指で[Alt]、左手小指で[`]の操作をする事になる。
自分としてはこの操作がどうも難しく、また、さらに配列が少し違うHHKB Pro2のキーボードを使うという事もあり([`]キーの位置が右上にある)、その辺りのキーの位置にも近い、[Shift]+[Esc]にも日本語入力オンオフのトグル操作を割り当てている。
しかしながら、この操作だとホームポジションに指を置いたままの操作は不可能で、全角・半角を頻繁に切り替えて書くような文章も多く、頻度が高い操作であるため、少々不便はある。もっと単純で操作しやすい起動キーを考えようと思っている。
ATOKは[Shift]+[Ctrl]+[スペース]でもこの操作が可能なので、こちらの方が便利かも知れない。
日本語入力を起動させた状態での変換操作については、英語キーボードであることによる支障を感じる事は特にない。変換操作はスペースバーで行うので、日本語キーボードよりスペースバーが大きい英語キーボードの方が便利であるくらいだ。
後変換については、一般には[F6]~[F10]が使われるようだが、自分の場合は[Ctrl]+[U]、[Ctrl]+[I]、[Ctrl]+[O]、[Ctrl]+[P]、[Ctrl]+[@]のショートカットキーを使う方がホームポジションから手を離さずに行えるので便利だ。HHKBでは、独立したファンクションキーがない事からも、後者の方法の方が良いのだ。しかし英語キーボードでは、[@]キーの位置が違うために、半角後変換がうまくできない。この場合は[F10]を使うか、[Ctrl]+[P]の後で[Ctrl]+[O]の操作を行うしかないだろう。
英語キーボードである事による多少の問題については、だいたいそんなところだろうか。これを書くにあたり日本語入力のキー操作を考えていると、やはりどんな操作でもホームポジションから手を離さずに行える事がとにかく便利である事に気付く。頻度高く行う操作についてはだいたいできるようになっているが、上述のとおりHHKBではファンクションキーは[Fn]キーとの組み合わせなので、なるべくそのキーも使わずに機能を実現したい。
ファンクションキー操作で必要なのは、先の半角後変換もそうだが[F1]~[F5]の各辞書セット変換もそうである。
ついでに言うと、上下左右のカーソルキーもHHKBでは[Fn]との組み合わせなので、可能なら代替キーがあると良い。あまり使われていないかも知れないが、注目文節のみの確定が[↓]キーに割り当てられているが、これも標準で[Ctrl]+[N]にも割り当てがあるので、自分はそっちの方を使っている。文節区切り操作もカーソルキーを使わなくても[Ctrl]+[K]、[Ctrl]+[L]でできるようなので、その方が便利そうだ。
これらは、僅かの操作性向上にしかならないかも知れないが、それでも文章を多く書く場合となると、全体では寄与する割合も大きくなる。
MS-IMEでは何処までカスタマイズできるのか知らないが、ATOKではその辺の操作体系もかなり柔軟にカスタマイズできるので、ハードウエアとしてのキーボードと合わせて手になじんだ日本語入力環境を構築する手助けとなるのだ。