写真のフィルムや、デジタルカメラの撮影感度はISO100などと表す事が標準的だが、昔はASA100などのASA標記も一般的であった。
ASAはアメリカの工業標準規格で、日本のJISのようなものらしい。同様に、ドイツの規格の名称でDINを用いることもあったが、今は国際規格ISOで表されることがほとんどになった。
自分が昔フィルムカメラを使っていた頃は、ISOよりもむしろASAでの標記のほうが多かったように思い出す。ISOとASAとでは基準が同じで数値も同じ。つまりISO100=ASA100である。DINは基準が違いISO100=DIN21度となる。
昔のフィルム小箱には、必ずASAとDINの標記があった。今はフィルム自体扱うことがないので、どうなっているかは不明だが、多分今でもISOとDIN度数標記はあるのではないだろうか。
25年くらい前、フィルムカメラの時代、ネガカラーフィルムの標準的な感度はISO100であった。店で売られているネガカラーフィルムも、ISO100のものがもっとも数が多かったし、感度により変化する値を比較するときなども、ISO100の場合を基準に示すことが基本にもなっていた。これは現在でも、ストロボのガイドナンバーがISO100の時の撮影距離であったりするなど、ISO100が基準になっていることは多い。
その頃よく使っていたのはフジカラーHRシリーズのフィルムなのだが、HR100のほか、HR200、HR400、HR800(?)、HR1600が相次いで発売になった。当時、ISO感度が高くなれば速いシャッタースピードが切れるという特徴より、暗いところでもよく撮影できるというイメージを強く持っていて、加えて高感度フィルムになればなるほど素粒子が荒くなるというイメージも持っていた。実際、HR1600で撮影した写真は、現像したネガを見ただけでその荒さが際立つほどでもあり、シャープな画像を好んでいたのでやはり使うフィルムはISO100が最も多かった。
それでも室内撮影のときはISO400のを使ったし、曇りの日にはISO200も使った。やはり自分の基準はシャッタースピードよりも周りの明るさであったのだ。
その後、ISO感度に対するイメージは、周りの明るさにより左右すべきものというよりも手ブレ防止の観点から速いシャッタースピードの確保という点で考えるようになったが、高感度になればなるほど荒い画像になるという特徴はデジタルの次代担っても同様であって、それがどこまで許容されるかという点が最近気になるところである。
コンデジなどでは、ISO400相当にするともうかなり荒い部分が目立ってしまうものの、そのあたりまでは実用上問題が無さそうであると思っている。一眼レフでは、自分のカメラの場合はISO800まではだいたい問題がないようにも感じていて、ISO1600でも撮影シーンによっては行けるのではないかとも思っている。
ただし、自分が撮るのは風景がメインであり、晴れの日中ばかりなので、やはり基準、基本はISO100であるのだ。