最初の撮影モード

投稿者: | 2009-06-04

デジタル一眼レフを初めて使ったのは、4、5年前。仕事での借り物のNikon機だった。
その頃はデジタルでの写真撮影といったらDVカメラの静止画モードかケータイのカメラかという程度で、本格的なカメラや写真に対する興味のブランク期であったのだ。
ズームリングを操作するズームレンズも初めてだし、何だか昔の一眼レフとも操作の方法がずいぶん違いそうであって、これはすぐに習得するのは無理そうだと思った。

マニュアルをざっと見て、とにかく何も考えずに一応きちんと撮影できるモードに設定。多分、それがPモードだったのだろうと思う。一応結果がJPEGで得られたので、特に問題はなかったのだろうと思う、その程度である。

その後、少し別のきっかけでデジタルカメラそのものに対する興味が再興し、コンデジを使っているうちに「現像」という言葉にも惹かれデジタル一眼レフでも始めてみようということで、EOS Kiss Digital Xを購入した。
最初の最初は、全自動モードを試す。何も考えずに普通のデジタルカメラの要領でシャッター半押しでAF、全押しでレリーズというプロセスで、失敗のない写真が撮れる。
しかしながら、このモードは初心者でもコンデジのように簡単にとりあえず撮影できるモードというだけであって、したがってRAWでの撮影もできない。

Pモードであれば、RAW撮影を含めた応用的、カメラが備える機能を制限無く設定できる上に、これも絞りとシャッタースピードが自動的に設定される。失敗が少ない自動モードであるという事で、最初のうちしばらくはこのモードばかりで撮影を行っていた。

自分は過去にフィルムの一眼レフを使っていたが、そのカメラは後になって調べれば絞り優先AEであり、MFでもあり、だいぶ昔のものでもあるので手動的要素が強かった。そういう感覚からすると、全てオートで、最適の設定を行ってくれるPモードは、自分の感覚に適合しているものだと思ったのである。

そうしてしばらくPモードで撮影しつつ、書籍やWebなどで、絞り優先モードを使う人が多いという事を知る。Pモードだとその場の状況に応じて絞りもシャッタースピードも変わるが、絞りを自分で決めて固定する事ができる。
自分は風景撮りがメインだが、とにかく何でも写れば良いという考えから、多少なりとも絵作りとか撮影効果を考えてくると、確かに絞り優先というのが良さそうだと考えた。何でもカメラ任せという選択肢も有りだが、自分で意図してマニュアル的に操る要素が魅力的だという考えに落ち着いてきたのだ。