ブラインドタッチ・タッチタイピング

投稿者: | 2007-01-07

タッチタイピングを覚えたのはもう15年ほど前になるだろうか。当時は「ブラインドタッチ」と言った。理由や意味合いはどうあれ、個人的には「ブラインドタッチ」と言ったほうが、ああ、見ずにタイプすることなのだな、と直感的にわかりやすい。和製英語も日本語の単語の一つなのだから、無理して言葉狩りをする必要はないと思うのだが、世間一般的に今は「ブラインドタッチ」は差別用語であるとも言われ、代わって「タッチタイピング」と言うようなので、仕方なくそれに従っておく。

さて、そのタッチタイピングを覚えようと思ったきっかけは、実はテレビを見ながらワープロ(当時)の文章入力作業ができるのではないかと思ったからである。
さらに、キーボードと画面と、視線の移動が少なくなる分、疲労の軽減にもつながるだろうと思った。

増田忠氏の方法により、書籍を参考にしてだいたい1週間程度で習得した。その時点までに、キーボードでのローマ字入力歴は既に5年ほどあったから、キーの配置自体はほぼ覚えており、あとはキーを見ないようにする癖と、正しい指で打鍵することができるようにすることのみが課題であった。
実際、少しずつ覚えて実用と併用していき、覚えた当初のみ僅かに作業効率が低下した感があるが、その後は効率としては上昇し、すぐに手書きの2倍の速度を超え、日商ワープロ検定レベルでは2級近くに達したと記憶している。

そうして早速テレビを見ながらワープロで文章入力をと思ったのだが、やはりそれは無理である。確かにキーボードは見なくても良いから、テレビ画面を見ながらでも入力時大破できるのだが、きちんと変換されているかどうかを見なければならない為、やはりワープロ画面は見つめていなければならず、当初の目的は達成できそうになかった……。

しかしながら、そうして習得したタッチタイピングは無駄になるものではなく、まだその頃はそれができるということで羨望された時代でもあった。

当時も今も、意外にも比較的PCに関して詳しかったりする人でも、タッチタイピングはしない、できないという人が多いのに驚く。
そういう人も、キーボード歴は相当長いと言うことになるはずなので、ローマ字入力にせよかな入力にせよ、キーの配置を体得していないということはあり得ない。つまり、あとは自分の場合と同じで、正しい指使いを覚えられるかどうかと、キーボードを見ずに入力できるかどうかという点だけなのだと思うのだが、おそらく習得過程での効率低下を酷く嫌っている為か、これから新たに習得してやろうという人は、ほぼ皆無であるようだ。