ボウリングの第一次ブームは昭和40年代というが、子供の頃何度も連れられて行ったし、その後には多くが次のブームまでに廃業したり取り壊されたりしたので、懐かしい施設という印象がある。
いまだに古いボウリング場などのピンの看板を見るとそういう想いに浸るが、それと共に懐かしさを感じるのはその内部のボウリング関連の様々な設備である。
たとえば、スコアテーブルがそれだ。今は皆どこもオートスコアラーが当たり前になって、若い人などは自分でスコアを付けられないという人もいると思うが、昔は自分で手書きで、計算もしていたのである。2レーンで一つ、2人掛け分のテーブルが中央に設置されていて、フロントでもらう紙のスコアシートに鉛筆でスコアを付けるのである。少し傾斜のついたテーブルで、そこに転がらないようにストッパーがあって、消しゴム付きの三菱9852番などの鉛筆が何本か備え付けられていた。テーブル中央には照明のライトが納められているユニットが立っていて、これが更にOHPのような仕組みにもなっていて、テーブル中央部にあるガラス部分に透過するシートを置いて書くと、天井の斜めの壁にその書いたスコアが投影できるようになっていた。
実際に、投影しているのを直に見たことはないが、画像で検索すると見つけることが出来る。
ほとんどが米国製だが、調べると1950年代にはこのようなスタイルのものが使われ始めたというので、流線型などのデザインもいかにもその年代、いかにも昭和のスタイルで懐かしい。
こういうタイプのスコアテーブルは、今はほとんどオートスコアラーのディスプレイが組み込まれたものに置き換わってしまっているが、第二次ブームも初期の頃はまだ少し残っていた。
それにしても、自分はスコアの付け方は今でもまだわかるが、計算そのものが苦手であるので、オートスコアラーになってくれたことはむしろ歓迎しているほうである。