インク解禁

以前は、万年筆には同じブランドのインクしか使わないと決めていた。それは、そう推奨されていたからであるが、その場合は必然的に所有する万年筆のブランドが増えるたびにインクも増えることになる反面、使えるインクも限定されるということである。
実際には他のメーカーのインクを使っても、特殊な場合を除けばたいてい大丈夫らしいということも知ってはいた。カートリッジの場合は規格が違うので同じブランドになるのは仕方ない。
今はそういう制約を取り払い、インクの縛りを解禁してしまっている。使えるインクと使える万年筆の組み合わせが飛躍的に増えた。こうなると楽しくなって、買い集めるものも増えてきて、どれをどう使うべきかと迷うレベルになるし、万年筆はあるがそのブランドのインクはないとか、逆にインクはあるが万年筆はないとか、そういうことにもなってくる。
解禁のきっかけは色彩雫を使いたかったからである。これを使うためにはパイロットの万年筆を買い足さなければならない。その時点ではCapless１本を持っていたが、これは用途が決まっていて使うインクも決めていたので、色彩雫のためには別のパイロットが要る。売られていた店頭で、Cocoonとかプレラとかの安価でそれなりに使えるものも並べられていて、ひとまずそういう選択も悪くないと思い、そこから増え始めた。つまり、当初はやはり万年筆とインクは同じブランドのものにこだわっていたし、解禁後も基本的には同じブランドにしている。
色彩雫が増えてきたところで、どうしても色毎の万年筆というわけにもいかなくなり、他のメーカーので使っても概ね問題は無いとのことで、使われる例も多いので、だいたいその頃にもっと自由に組み合わせて使おうと決めたのである。色彩雫をセーラーに入れたり、付けペン式で他のブランドので一時的に使ったりと、今はそれなりに自由にやり始めたというところである。