ノートPCを初めて使ったのは結構前になる。
デスクトップでできることがノートのようなコンパクトな環境でもできるというのだから、どのようなものだろうと興味を持ったのがきっかけである。移動環境でパソコンを扱うことができるというのもどういうものなのかという知りたかった。実際、インターネットを初めて体験したのはノートPCの環境であったのだ。
当初、ノートPCでもマウスは必要だろうと思って一緒に購入したのだが、折角のモバイルの環境にマウスをあえて取り付けるのは野暮ったく、その上購入したマウスが小さすぎて使いづらいものであったので、その時点でタッチパッドを使うことに慣れた。今、会社などでもタッチパッドを嫌って動作しないように設定している人なども居るが、自分は全く邪魔とは思わず、マウスがメインであるとしても補助的にはよく使っている。グラフィック的な操作をしないのなら、マウスは無くてもそのタッチパッドで何とかなる。
様々な経過から、やがてノートPCをメインのマシンとして使うようになったが、その時はUSBのマウスを取り付けて使った。デスクトップ用途で様々な作業を行うなら、タッチパッドよりも効率が良い。まずこれが、ノートPCの拡張の第一歩である。
マウスはその後、無線のものになったが、今でも拡張機器の一つとして重要である。
その後、インターネットなどで動画を再生したりするのに、パソコン本体のスピーカでは物足りなくなり、アクティブスピーカを接続した。最初の頃はだいぶ前から使っていた小さなスピーカであったが、それでも本体スピーカよりは確実に良い音を出したので、気に入って幾つか買い換えたりして、現在はBOSE Computer Music Monitorを使っている。
本体キーボードのキートップが一つ壊れて接着して使っていたが、キーボードも外付けのUSBのものが使えるということを知り、以来キーボードも必須の拡張機器となった。それまでも、キーボードは任意のもの、フルキーボードを使いたいと思っていたのだが、一度取り付けたときに満足に動作しないことがあって、ノートPCでは本体キーボードがあるから、それに支配されてこういう外付けキーボードは使えないのだと思い込んでいたのだ。
更に、一眼レフでデジタル写真を扱うようになって、ノートPCの液晶の大きさでは物足りなくなり、更にその頃、液晶モニターもそんなに高価ではなく入手できると知って、ついにモニターも外付けして使うようになった。PC本体との配置もだいぶ変えて、やがてPCラックにうまく配置するようになったが、このときに今のスタイル。つまり、本体は本体として、キーボードもモニターも外付けのものをメインで使って、ノートPCながらもデスクトップ機のように使うスタイルが確立されたのである。
それなら最初からデスクトップ機を買えば良いのではないかとも思うところがあるのだが、普通のデスクトップ機はたいていモニターやキーボードまで付属していて無駄になることや、本体が大きすぎて、その後乗り換えたときの処分をどうするのかということもあるし、今はファンレス機も多いのかも知れないが、自分が使ってきたものはずっと冷却ファンが唸って回転し続けるもので、静かさを考えてもノートPCのほうが良いと判断しているのである。
それに、今となっては本体に付属してくるものよりもあえて自分で選んだもののほうが性能的にもずっと良い。
おそらく、今後もしばらくはこういうスタイルである。