WZ10の各種機能と設定

投稿者: | 2018-12-01

11月にリリースされた、WZ EDITOR 10のプレビューリリースを使っている。12月末までの限定使用で、これを書いている時点ではプレビュー1.1がリリースされている。
WZ EDITORは1.0の頃から20年以上も使っている。文章書き機能についても各種きちんと機能が備えられていて、基本機能としては自分には使いやすい。
ただ、バージョンが変わる度、新機能追加にも伴い仕様のようなものも更新されて、別物に変わる感がある。一太郎や秀丸のような老舗ソフトと比較すると、歴史もあるのに機能や操作性の連続感は乏しい。
何か一つ設定を変えようとすると、とにかく苦労する。苦労した上に、結果として思い通りにならないことが多い。
WZ10の売りは、HTML機能と融合した簡易ワープロ的な使い方が出来るということである。古いバージョンから書式付きテキストに対応してきたが、今回はHTMLワープロということで、Jテキストという新しい形式が使われている。
Jテキストでなくても、段落毎に書式の設定をしたり特定の文字列に書式を与えたりすることができるようになっているが、これは何度やってみようとしてもどうにも設定方法がわかりにくい。きちんとしたヘルプや解説がない。
ヘルプも、Windowsのヘルプ機能ではなく、WZのオリジナルの形式のヘルプなので、まずその使い方から習得しなければならないし、そのヘルプはコマンドの紹介程度なので、それを見ただけで解決することはほとんどない。
プレビュー1.1からは、行番号に背景色が設定できるようになったようだが、これに伴う変更のせいか、印刷プレビューの表示にも背景色がついてしまったり、実際に印刷しても行番号だけカラーになってしまったりする。この辺は、まだプレビュー版なので改変の途中ということで理解できなくもない。製品版で解消されるなら問題ない。
印刷設定をしようとすると、表示されるダイアログで設定値を変えただけで、背後のプレビュー画面がモニターの表示範囲の外へ飛んでいくという珍現象も起こっている。これは、その設定ダイアログではなく設定の一覧から編集するやりかたで回避できるが、そういう別の方法があることは、WZを長く使っていてもかなり時間をかけて調べたり色々やってみたりしないとわからない。
例を挙げるとそういう所なのであるが、きちんと使いこなすためにはヘルプでは物足りない。設定のサンプルや解説書が欲しい。ユーザがどれだけいるのか知らないが、本当は機能の解説サイトもあれば良い。
テキストエディタは、基本的にはプログラミングなどの専門作業のツールであるから、マクロ機能などを含めある程度は難しい部分があるのは仕方ない。実際WZのマクロはコンパイル型だが、プログラミングの知識がないと作成するのは不可能で、自分などはせいぜいキーボード記録マクロを何とか使えるかどうかという程度である。
高機能である分、そういう仕方のない部分はあるが、WZは文系人間向けのエディタであるところも大きいので、Windowsの標準に基づいた機能や操作体系を使わないなら尚更、ヘルプや解説がもっと充実しないと、ユーザ層の拡大は見込めない。
それでも、フォントの表示も綺麗になったり、アウトライン編集、段組表示、縦書き表示などもできるなど、文章書きツールとしては十分な機能を備えており、基本機能の部分については概ね問題なく快適なツールであるので、今後もこれをメインに使っていくことには変わりはない。