会社の仕事などにおいてはたいていの文書が定型化されているので、一太郎やWordなどワープロでの作業は、新たに作成するというよりはそういう定型文書を修正するというものが多いのではないか。
新規に文書を作成するということが少なくなっているので、書式設定の方法などを習得していない者が多いようにも感じる。一太郎もそうだが、Wordの初期設定のまま使っていると思われる文書も時々見かけることがあって、こいつはこういう技能段階なのだなと評価する。プログラミングなどに詳しい者でもワープロでの文書作成に関してはいい加減という奴も多い。
時間をかけて余計なことをしろというのではないが、関心を持たないということに対しては見ていて苛々するのである。
逆の場合もある。
簡単な会議資料を、時間をかけずに作って欲しいという意味で書式はどうでも良いからと指示して作らせると、テキストエディタでさっと作る奴も居るが、きちんとしたものを作らねばならないとワープロを使って作り始める奴のほうが多い。テキストエディタがインストールされていても、エディタはテキストファイルを開く時程度にしか使わず、結局文書作成は簡単な物でもワープロの分野だと思われている。
それならそれでも良い。ワープロで新規作成をして、あまり書式など拘らずに作ってくれるのなら、それは注文通りである。だが、できない人間はそういう会議を前回開催した時に使った資料のデータファイルを探して、それと同じフォーマットで作成しようとするので結果は同じでも倍以上の時間がかかるので何度も催促しなければならず苛々する。
無論これはワープロに罪があるわけではない。
一太郎とWordとで、基本的にできることは同じなのであるが、その使い方などを考えると大概、その仕事に向き不向きのワープロというのはあるような気がしている。
公的機関や教育関係、老舗の事業、個人商店など古くからあるものを次世代に繋げていく役目がある日本的な仕事に関しては、一太郎の普遍的な方向性が合っている。
大手の民間企業や新たな起業など、国際的だったり前例にとらわれない事業や分野に関しては、Wordのほうがより向いているのではないか。
機能的にどちらが優位というより、そういう方向性の違いなのだろう。
さて、毎年一太郎を更新しているので、一太郎が2019になった。一太郎は2月初旬に毎年新版がリリースされる。
一太郎もATOKも基本的なインターフェースや使い方などは今年も変わっていない。見た目はほとんど前年のものと違いはなくても、様々なところが少しずつ新しくなっている。それが良いのである。