機器やアプリケーションのマニュアルに対しては、最初にまず読んでから触る人と、まず触ってから読む人、そもそもマニュアルは読まない人、という、概ね3つのタイプに分かれる。自分はまずマニュアルを読むという派である。
そうは言っても、完全に使用方法が分かっているものなどは読まないこともあるが、例えばワープロ専用機の分厚いA4サイズのマニュアルは全部読んだ。全部読んだので、多分当時のRupoの機能はほぼ全て把握していて、実用はしないものでも一度以上は実行させてみた。
PCの時代になると、まだ最初の頃はハードにもソフトにもきちんと紙のマニュアルが付属していたので、できるだけそれに目を通すようにしていた。分量がワープロ専用機の比ではなく、またPC初心者の自分には難解である所も多く、全て理解して読み切るようなことはできなかった。そういう状況もあるからか、当時から全機能ではなく主要機能のみのマニュアルになっていたものも少なくない。
オンラインソフトなどは最初から紙のマニュアルは用意されておらず、テキストファイルなどでそれがあるか、あるいはヘルプが用意されていればまだ良い方で、それも無く勘で使いこなしてくれというものも多かった。
今は市販のソフトでさえそれが一般的になって、分厚い紙のマニュアルが添付されていることはまずない。WindowsやMS Officeなど有名なアプリケーションについては、市販のマニュアル本などもあるが、多くのその他のアプリケーションについては、それすらない状況である。Web上にマニュアルが公開されている物もあるものの、つまり今のハードもアプリケーションも、ほとんどこれまでの経験と他のアプリケーションからの推察で使いこなすしかない。
自分も一時期は、それで十分と思っていた。紙のマニュアルがあっても、パッケージは大きく重くなるし、それが増えると邪魔になる。バージョンアップなどして仕様が変わったら、それ自体も不要になる。第一、そんな分厚い物を全部読み切る自信も無い。
だが、やはり頻度使うアプリケーション、気に入って使うものについては、機能をよく知りたいと思うので、そういうマニュアルがあったほうが良いと思う。Windowsそのものもそうなのだが、他には一太郎、WZ EDITOR、秀丸などである。オンラインのヘルプはどれもきちんとした物があるのだが、紙のマニュアルというのはない。パッケージで買うとある程度そういうのは付属してきたりするが、どうにも物足りない。一太郎では書籍もないこともないのだが、マニュアルというよりは作成例だったりするので、要は、オンラインのヘルプを書籍化したようなものが理想なのである。
ただ、ワープロ専用機とは比較にならないほどの機能があるので、それを説明したものを書籍化するのは実際現実的ではないのかも知れない。