キーボードはRealforceが良い。他にも様々良いキーボードがある中で、何故Realforceかということになると、それは次のような理由からである。
まずは、キーのスイッチが静電容量無接点であること。メカニカルのようなチャタリングが起こらない。
黒軸や茶軸のメカニカルスイッチキーボードを使っているときには、何度かそういうチャタリングに遭遇した。何万回と打鍵する中での1打鍵2打鍵という割合であっても、意図せずに無意味に文字が重複入力されるというのは気分が良くない。金融や医療分野のようにミスタイプが許されないような仕事で使うわけではなく、修正したら良いだけとは言っても、そういうエラーは起こらずに入力されるもののほうが安心である。
Realforceは耐久性も高い。3000万回から5000万回の打鍵にも耐えるそうである。メンブレンやパンタグラフの構造のキーボードはきちんとした数字が出ているわけではないが構造的にはそこまでの強度はないはずである。
特別強い力で打鍵するというわけではないにしろ、耐久性が高いということは永く使えるということであって、壊れずにずっと使えるというのは良いことである。実際、最初に購入したRealforceのキーボードは10年以上使っているが、問題なく使えている。
キートップの刻印もRealforceは昇華印刷で文字が消えたりすることがない点も耐久性の一つの要素である。普通のキーボードはキートップに印字してあるだけなので、よく使うキーの刻印は数年で剥がれたり消えたりするが、昇華印刷の場合は素材に溶かし込んであるので消えることがない。
国産であることも理由の一つである。
現在、キーボードで国産のものというのがRealforceやHHKB以外、ほぼない状況である。国内メーカーのものでも海外生産ばかりである。海外生産は粗悪品とまでは言わないが、しかし国産の物は、おしなべて高品質で安心感がある。
静電容量無接点スイッチで耐久性の高い国産キーボードということになれば、Realforceの他にHHKBなどもあるわけだが、HHKBはコンパクトである分配列が特殊であって、使い慣れることが必要である。BSキーの位置が違ったり、独立したカーソルキーやファンクションキーがないなど、標準的な配列との違いが大きく、一旦それに慣れてしまうと今度は標準的なキーボードへの復帰や混同も生じてしまうので、配列が標準的なRealforceのほうが良いのである。
デメリットとしては、価格が高いことである。旧タイプのテンキーレスで2万円前後だったが、最新のR2モデルでは一般用途のテンキーレスタイプで2万円以上、高いラインでは3万円を超えるようなモデルもある。
メンブレンの安いキーボードでは1000円台かそれ以下のものもある世の中で、そんな価格を受け入れられるかどうかという所はあるが、耐久性が高く10年以上使えることや国産の高品質、その性能を考えると概ね妥当なのではないかと思っている。