US配列は数々の利点があると思うが、一般には、決して良い印象を持たれている物ではないという気がしている。
少なくともかな入力を行う人にとっては、かな刻印がないのは不便であるし、キーの配列が異なるので特定のキーの位置が異なってしまう。そういう部分の不便さは理解できる。だが最大の理由は国内における標準ではないということで、それがその他の不便さに繋がると解されるからである。
IMEのオンオフに使う半角/全角キーがなくて不便だとか、変換キーや無変換キーを使っているのに、それがないから不便だとか言い出す。Enterキーの形状が違い、大きさも小さいとか、逆にスペースキーが大きすぎるとか。いずれも欠点ではなくて、そういう特徴なのである。
国内ではPC用やその他のキーボードのほとんどがJIS配列なので、US配列を使ってしまうとそれとの区別でそれらのPCが使えなくなると危惧されているところもある。
概ね、US配列を使う人は少数派であるために、国内で不便なものをあえて使っている変人の類だと思われているようなところもある。日本人なのにJISでないものを使うとはけしからんと思う層もあるだろう。逆に元からのUS配列ユーザからも、新しいUS配列ユーザはデザインだけでUS配列を選んだ単なる物好きの奴等だと思われている面もあるかも知れず、そういう使っている配列だけでも溝は深いのだなと感じることがある。