US配列のキーボードはどういう人が使うべきなのか。もちろん結論としては、JIS配列でもUS配列でも、支障がなければ好みで選んで使えば良いのであるが、一般論的にはUS配列はプログラマー、エンジニアなど、技術系の仕事をする人が使うのに向いていると言われている。
本当にそういう人たちでなければ有用でないのか。なぜそう言われているのか。
US配列は、記号の配置が合理的であることや、ホームポジションのバランスが良く長時間のタイピングにより適しているという特徴がある。
技術系職の人はコーディング作業などでは英字・記号を多く扱い、和文入力、全角文字の入力はそれに比較するとそんなに頻度は高くない。職業的にそういう作業を行う訳なので、長時間のタイピングが必要になる。
おそらく、そんなところがUS配列の方が適していると言われる所以なのではないか。もちろん、それはそれで正しい。
では、そういう技術系ではない文化系・事務系の人にとっては、US配列はむしろ選ばない方が良いようなものなのか。
確かに、英字や記号は一般的な和文の文章入力においてはあまり使わない。全角文字、漢字やかな入力が基本の作業になる。長時間のタイピングになるかどうかは、その人の作業になるので、長文ばかりを書くとか職業的に文字入力をするような人は、技術系職の人と変わらない文字数の入力が必要になっていたりもする。長文入力が必要か否かにおいては、要件は同じなのである。
英字や記号を使う頻度は低いとしても、キーのバランスが良いという特徴に関しては、文章入力においては共通である。
文化系・事務系がUS配列を使ったからと言って、これと言ったデメリットも見つからない。JIS配列でなければならない理由がないのである。