入力デバイスとしては、キーボードと同様にマウスも重要である。
ワープロ専用機ではマウスは無かったが、PC-98の頃のNECのボールマウスに始まり、Microsoftの有線赤外線マウスをしばらく使った後、Logicoolの無線赤外線マウスを使い始めた。以来マウスはMicrosoftかLogicoolで、とりわけLogicoolのマウスは自由にスピンするホイールを持ったマウスを中心に多数使用してきている。Unifyingの無線の仕組みのも使っているが、今は基本的に接続方式はBluetoothのものである。
一時期トラックボールのも使ってみたが、これは慣れずに今も敬遠している。
今、Logicoolのマウスで最も気に入っているのはやはりMXシリーズで、初期の頃のMX MasterだとかAnywhereマウスだとか、幾つものモデルのを使ってきている。フラッグシップのラインということで、デザインも機能も上級であって、多機能快適で手触りもよく使いやすい。
とは言っても、これまでは基本機能以外はほとんど使わず、専用のアプリケーションも使用していないことが多かった。ボタンの機能をアプリケーション毎にカスタマイズできるので、それに依存しすぎない程度に割り当ててみたい。
ここ数年は、2台のPCでMaster 2SとAnywhere 2Sを使い分けてきたが、この度そのうちの一つのAnywhere 2Sを休止させて、Master 3に乗り換えてみた。
MASTER 3は、何よりまず製品が簡易パッケージであったのに驚いた。ボール紙の箱にType-CケーブルとUnifyingのドングル、マウス本体と説明書が放り込まれている。もちろん、包装自体はこれで問題はないが、最上級ラインの製品がこういう扱いで、これは本物なのかと不安になるくらいである。
ただし、発売当初は普通のパッケージだったようだ。
Unifyingでの接続方式もあるが、Bluetoothが使える環境ならその方が良い。3の場合も2Sの場合も接続は難なく完了してすぐ使えるようになる。
バッテリーはリチウムイオン電池の内蔵で、交換はできない。持続はフル充電で70日くらいだというが、自分の使い方でそのくらいは十分に持つので、USBケーブル経由での充電も数年でも十数回やったかどうかという程度である。
乾電池式は、底面から入れるタイプだと使っている打ちにホールドが甘くなって接触不良を起こすこともあったので、内蔵タイプのほうが安心である。
Bluetoothでは使用機器3台まで登録できるようで、つまりは複数のPC間で共用できるということになる。持ち運び用のケースまでサードパーティではあるようだが、HHKBのように、気に入ったインターフェース機器をどのデバイスでも使うという考えは理解できるものの、あえて持ち運んでまでそういう使い方はするつもりはない。
しかし思い出してみれば、以前のAnywhere系のモバイルタイプのほうには、標準で携帯用のケースも付属していた。
キーボード同様に、マウスもそれぞれ好みがあると思うが、自分は手の形状に馴染むものが一番だと思っていて、それがMX Masterの大きさがだいたい丁度良い。総じて言えば、厚み(高さ)がそれなりにあるマウスが使いやすい。
また、当初は無限にスピンするホイールのスクロール感が好みだったが、今は逆に普通にクリック感のあるスクロールのほうが好みであって、その意味ではこのホイールである必然性はないのかも知れない。
ワープロ時代のマウス
ワープロ専用機では、末期にPCとの機能競合などからマウスを用いた操作ができるものも登場したが、それ以前は全てキーボードによる操作で、マウスを用いることはできなかった。
従って、マウスはPCの象徴でもあり、Windowsでそれを使った操作で完結するというのは本当に新鮮でワープロ専用機とは比較にならないほどの多機能感があったものである。
だが業務用端末などでは依然としてキーボード操作が中心で、後にWindows系などの業務アプリケーションになっても、マウス操作は煩わしく、キーボード操作を好む人が多かった。確かに、一々マウスに持ち替えるより、手元のキーボード操作で完結するほうが速い。
それを思うようになったのもきっかけで、自分もキーボード操作で十分であるものはキーボードで操作することを心がけたりするようになり、キーボード操作やキーボードそのもの、入力方式などに興味を持った次第である。