以前「続・マニュアルモードでの撮り方」でも書いたが、自分がマニュアルモードで撮影をするときは多くの場合絞りを先に決め、露出補正は機能しないのでシャッタースピードを露光量補正として調整する。つまり、「絞り優先マニュアル」的な方法である。
では当の絞り優先AEはどうか。これは当然、絞りを自分で決める。露出補正が必要なときは補正のダイヤルを操作するが、これも結局シャッタースピードが変化して調整する。結果と意図するところは、おそらく同じだ。
では、どちらが良いのか。
EOS Kiss Digital Xの場合、マニュアルモードでシャッタースピードを操作するにはコマンドダイヤルをそのまま回転させればよいが、絞り優先で露出補正をするには(+/-)ボタンと同時に操作をしなければならない。慣れの問題ではあるが、そのまま回転よりやりにくいことは間違いない。
また、マニュアルモードではその都度適正値マークにあわせるかオーバー又はアンダー値に合わせるかなので毎回シャッタースピードを調整する癖が付くが、絞り優先の露出補正では、よく元に戻すのを忘れて補正がそのままになっていたりすることがある。それでも絞り優先は、デフォルトで適正露出になるシャッタースピードを自動選択してくれる安心感はあり、このメリットは大きい。
つまり、どちらが特別良いと言うことはないようだ。その場の状況や好みに合わせて自分で選択すればよいのである。