疑似単焦点レンズ

投稿者: | 2007-09-08

昔はズームレンズのほうが異端で、単焦点レンズが基本であった。今ではコンデジもデジタル一眼もズームレンズが標準、一般的になってしまったが、無論、今でも携帯のカメラやレンズ付きフィルムのレンズなど単焦点のカメラもあるから、「ズームでない」と言えば誰でもわかるだろう。

単焦点レンズは、レンズの操作で画角を調整することができないため、カメラの位置を動かして、つまり撮影者が被写体に近づいたり遠ざかったり(引いたり寄ったり)して画角を決める。まあ、当たり前である。
この当たり前の動作が、ズームレンズを使うと基本的にはしなくて良い。ズームの範囲のうちなら、ついレンズの操作で画角を決めてしまいがちだ。しかしながらそのうちに、望遠側だとこうなる(たとえば、手ブレしやすい)広角側だとこうなる(たとえば綺麗にボケない)というのがわかってくると、ある程度それに合わせて被写体に近づいたり遠ざかったりもするようになる。広角端でも入りきらなければ下がってみたりするのと同じだ。

少し前に、ズームレンズのズームロック機能で広角端(28mm)に固定し、1日撮ってみるというのを試してみたことがある。疑似単焦点として、これは面白い。
画角に収まりきらなければ引くし、余計なものが写るようであれば寄る。単純にそれだけのこと。だが、そうやって撮った写真群が、これが見事に統一性があって面白い。ズームで撮れば画角の違いで雰囲気は様々だが、単一単焦点レンズで撮影を続けたときのように、見方や写真それぞれの癖が統一されている。

さらに厳格には、当然のことながら単焦点レンズを使うことであるのは言うまでもない。今日はこの単焦点しか使わないと決めて、レンズはそれ1本しか持って行かない。
画角に収まりきらない写真とか、余計な物まで写っている写真群というのも楽しいではないか。