ATOKの基本辞書を○○国語辞典に

投稿者: | 2015-11-23

たいていの国語辞典には掲載されているのにATOKでは変換できないとか、差別用語だと国語を差別して辞書に載せないとか、ATOKはそういうことをやっている。ATOK自体は良いのに、そういう主義は日本語を疎かにしているようで気に入らない。
この際、IMEの辞書の語彙は何らかの国語辞典に準拠するというようにしたらいい。たとえば、ATOK三省堂国語辞典とか、ATOK新明解国語辞典とか、そういうスタイルにする。今は電子辞書的にこれら国語辞典が検索できるという組み合わせになっているが、そうではなくて、本体辞書そのものをこれらの辞典にしてしまうわけである。
そうすると、つまりそれぞれの国語辞典に載っている用語については原則的に全て変換できる。差別用語かそうでないかなど関係ない。日本語として使う語は全て差別なく収録するのである。多分、辞書の容量としては小型の国語辞典を全て収録したとしても何も問題は無いし、今でもそれ以上の語数を収録しているはずなのだ。
ただ、無論何らかの国語辞典から収録しただけでは足りないだろうから、あとは固有名詞だとかカタカナ語や辞書が編集された後に新たに使われるようになった語などはこれまでどおり追加の辞書だとかサービスだとかで対応する。収録する語を選ぶ基準は辞書にゆだねるわけだから、語を選定する手間も責任もないというもの。
あるいは、ATOKの基本辞書はそのままに、それと交換して使える「○○国語辞典基本辞書」みたいなのを選択できるようにして利用者に選ばせるのも面白い。自分は三国が好きだからこれを使う、とか新明解を持っているのでそれと合わせられるように新明解辞書を使うとか。辞書マニアなら全種類揃えて今日は三国、今日は岩波で変換、というようにその違いを楽しむなんて。
ただ、別売りにしてしまうと結局標準の基本辞書しか使われないから、基本辞書と必ず何か一つの辞書を同梱して製品化するのである。いや、だとしても初期設定の辞書がATOK辞書だったらそれも結局は使われないことになるから、やはり基本辞書は廃止して何らかの国語辞典辞書を初期値にすべきだ。ATOKは毎年最新版を出していて、それに電子辞書としての三国や新明解、明鏡などを付けていたのだから、今年のATOKはこれ、来年のはこれ、というように毎回変えて引き続き去年のATOKの辞書も切り替えて使えるというようになれば、まあそれで良いのではないか。