万年筆を手にしたことがない人は分からないかもしれないが、万年筆のキャップは普通にパチッと嵌める嵌合式と螺旋のように回して締めるねじ込み式のものがある。概ね、高級な製品はねじ込み式で、知らない人に渡すとねじ込み式でも力を入れてそのまま引っ張ろうとするので、壊すんじゃないかと冷や冷やする。基本的にはそういう人には触らせない。
キャップは、乾燥防止を含めてペン先を保護する目的がある。
嵌合式は、勢いよく付け外しをすると、キャップ部分の気圧が一気に変化して、インクがペン先から漏れたりすることもあり、少々不安もある。キャップを付け外しするときはペン先を上に向けた状態でするようにと言われている。
ねじ込み式はその分、徐々に密閉・解放していくので、そういうことは起こりにくいと思っているし、何よりそういう機構になっているのは万年筆だけなので、自分はまあねじ込み式のキャップのほうが好きである。
とは言っても、ねじ込み式は嵌合式より付け外しに少々の手間がかかり、頻繁に付け外しするには向いていない。少なくとも、会議や打合せの場でのノート書きのたびにそんなことはしていられないので、万年筆を使うとしてもノック式一択であるが。
ところで、PILOTのエラボー金属軸も使っているが、この万年筆はキャップも本体もそれなりの重みがある。キャップはねじ込み式なのだが、その重みのせいで、きちんと支えて付け外しをしないと手から滑り落ちることがある。ねじ込み式は回す操作をするために手から離れる瞬間があるので尚更そういう危険性がある。
どっちの手でどう回すかという利き手などの関係もあるかも知れないが、自分は右手で本体を支え、その本体側を下にして左手でキャップを外していた。しかし時々、本体が右手から滑り落ちそうになることがあって、これではいけないと思い、キャップを下にして支え、本体をくるくる回して外すようにしている。キャップなら仮に滑って落ちても影響は少ないが本体が落ちると大変なことになりかねないからだ。
もちろん、常に本体側をしっかりと持てば良いだけなのだが、他にも嵌合式の万年筆を使っていたり、Caplessを使っていたりと様々あるので、たまに感覚を間違えそうになることもあるのだ。