CASIOとSHARPの電卓

投稿者: | 2019-01-26

国内で販売されている電卓は、CASIOとSHARP、それにCANON辺りが大手メーカーということになる。計算機能に関してはどれも同じだが、特徴、機能の差もある。CASIO型とSHARP型での違いがある。CANONはSHARPの操作系と同じようで、他の電卓も多くはSHARP型でCASIO型なのは基本的にCASIOのみであるようだ。
四則演算など基本的な機能に関してはキー入力の方式も差は無いが、応用的な使い方となると少しの違いがあって、好みが分かれる。
例えば定数計算がそれである。定数(じょうすう)計算とは、同じ値に対し足したり引いたりして何度も計算するというような場合の値のことらしい。定数という言葉自体昨年知ったのだが、文系の自分はそんな用語や概念が数学に出てきたのかどうか全く覚えていない。ともかく、その定数計算の方法がCASIOとSHARPとで異なる。
CASIOの場合、定数となるのは被加数、減数、被乗数、除数で、それぞれ演算記号キーを乗数入力後二度押しすることによりその計算モードとなる。二度押しすると、液晶表示部に「K」が表示される。すなわち、定数は演算キーの入力より前に置かなければならない。除数と減数の場合も定数とする場合は演算キー二度押しの前なので、普通の計算式の感覚と逆にしなければならない点に注意が必要である。
余談だが、この「K」の表示がある機能自体はCASIO電卓を使い始めた学生の頃から知っていて、数値「××」で「=」を何度も押していくと2乗3乗と数値が表示されていくので、そういう乗数を計算する機能、表示された同じ数値を繰り返し計算する機能だと思っていた。
SHARPの場合、定数となるのは加数、減数、被乗数、除数で、乗算以外は演算記号の後に置いた値が常に定数となる。演算記号の二度押しは不要である。ただし乗算のみは演算記号の前、すなわち被乗数が定数となる。
操作体系としてはCASIOよりSHARPのほうが簡単だが、明示的でないのと、乗算のみ演算記号キーの前となる点についてはきちんと把握していなければならない点は注意しなければならない。
いずれも慣れや好みの問題ではあって自分としてもどちらが良いのかは決めかねる。ただ、両方の操作体系の機種を使い分けているような場合についてはそういう注意をしなければならないのは面倒ではある。
もう一つの違いは割合計算の方法の一部である。3000円の商品の4%増とか21%引とかを計算する場合の方法だ。
CASIOの場合は、3000×4%「+」、3000×21%「-」という入力方法なのに対し、SHARPの場合は3000+4%、3000-21%という入力であって、感覚的にはSHARPのほうがわかりやすいかも知れない。
これも定数計算と同様に、予め覚えて使い分けなければならない点は面倒なのである。
定数計算も割合計算も、いずれもこういう機能を使わない前提なら、メモする紙と筆記具は必要だが、四則演算の機能を複数回行うことでも実現できる。演算に速度を求められる場合は必須となる部分なので可能な限り覚えて使いこなしたいものである。
しかしこれまで何度もこの機能を覚えつつ、実際にそれが必要になった時には忘れているというものなのである。