エディタを知らない層

投稿者: | 2019-07-08

原稿を書くにはテキストエディタが最適だと思うのだが、エディタを使わない人は多い。そういう人はたいていWordを使っている。これは何故なのか。
まず、エディタというものをよく知らない。知っていてもメモ帳と同等のものだと思っている。それがどうして原稿書きに都合が良いのかわからない。それならWordのほうが機能が充実しているし、文書として整形して用紙に出力することもできるし、他との互換性もある。だからWordで良いのではないかと思う。そもそもエディタはプログラマのツールなのではないか。
エディタは高機能で文章書きに使えるということを知っても、それをインストールして使い方を習得するまでに時間がかかるとしたら、やはりWordで良いのではないかと思う。購入する費用もかかるなら、そう考えてもやはり既存のツールである程度使い慣れたWordで良いということになる。
そういう心理は理解できる。新しい物に手を出して時間を掛けて慣れるということをたいてい嫌うので、余程興味があるという人でなければそういう理屈に落ち着くのであろう。そういう考えがあっても良い。全員エディタが必要とも言えない。ワープロで良いという考えが主流であるからこそ、エディタのユーザはパワーユーザたり得る部分もある。
自分も当初、ワープロ専用機から乗り換える時点で、編集機能が優れたテキストエディタというものの存在は知っていたが、具体的に何が良いのかについてはよくわかっていなかった。テキストファイルの汎用性については理解したとして、ワープロソフトのバイナリの形式のほうが文書としての価値はあるとも思っていた。メモ帳程度のものならば、あえてテキストファイル形式として扱う意義はあるのかとも思ったものである。
その後、秀丸など高機能なエディタを知って、初めてテキストエディタの有用性を感じるようになったので、今エディタを必要としない人はこういうエディタのこと自体を知らない人なのだろう。