和文入力環境の拘り

投稿者: | 2020-09-21

PCで文字入力をする、文章を書くという作業は、今のようにインターネットでWeb閲覧が中心の使い方になるまで、自分にとってPCの使い道の基本であった。そしてそれは基本的に今も変わっていない。Web閲覧においてもTwitterの投稿、ブログの記事、仕事においても文書作成やメール送受信など文字入力と文章書きの作業は基本であることには変わりない。
そんな和文入力の作業はこれまで色々と拘ってきている。
かつてワープロ専用機でローマ字入力を覚えて、2000語しか登録できない単語登録の機能を随分駆使して辞書の洗煉に励んだものだった。登録した単語が変換キーで一発で表示されることで、入力効率を上げるために変換できなかった語は概ね片っ端から登録していて、すぐに2000語の上限に達してしまうのであった。
さらにはタイピングのスキルとしてブラインドタッチも習得した。ローマ字入力を覚えてから4、5年我流の打鍵方法でやっていたが、キーボード盤面を見ずに入力できたら作業効率も上がるし疲労の度合いも違うだろうと思って、書籍を参照しながら数週間もかからずに出来るようになった。
PCを使うようになってからは、ワープロ専用機のそれとは格段に機能が違うPCのFEP/IMEとワープロソフトの環境を使うようになった。具体的には一太郎6.3とATOK9である。ワープロソフトも専用機のそれとは全く違った、パソコンでの動作を前提として他のアプリケーションとも連携できるなど高度なことが出来たし、ATOKにおいても単語登録数の制限はなく、品詞別に登録できるなど格段に高度なことが出来るようになった。この頃までは、まだ変換できない語をどうやって変換キーで出現させるかということを考えていたが、後にATOKの変換方法が確立され、新語やカタカナ語なども十分に登録される状況になってから、単語登録よりはATOKの辞書と変換機能に依存するようになる。
IMEは現在まで基本のものはATOKのままである。Google日本語入力も比較や代替のために使ったりもするが、主で使うのはやはりずっとATOKである。
2005年頃から、入力のためのハード環境としてノートPCのデフォルトのキーボードではなく、外付けの打鍵しやすいキーボードを選ぶようになった。最初は単にデスクトップと同じフルキーボードというだけの条件であったが、量販店の安価なキーボードも幾つか使っているうちメカニカルスイッチが良いなど影響されてFILCOの黒軸/茶軸やHHKB、そしてRealforceなどを使うようになった。
これらキーボードを時々取替ながらどれが一番良いのかと使い続けてきているが、結局Realforceを使うようになってもう10年以上経つ。
キーボードの配列も、当初は標準的なJIS配列のものを選んでいたが、HHKBを使ってUS配列の物でも問題なく、寧ろUS配列の方がバランスが良く打鍵しやすいと考えて、以来ずっとその後に購入するノートPCのキーボードもUS配列の物を選ぶなど、今もUS配列に傾倒している。
形状はその頃から主流になってきたテンキーレスであるが、それでもテンキーはあった方が良いという思いはあり、あえて別付けのテンキーを使ったりもしている。
文章入力に使用するアプリケーションとしては、ワープロ専用機から乗り換えた頃にはまず一太郎で、その後Wordも比較のために使い、会社でWordが主流になってきたのでしばらくはWordの時期もありつつ、やはり和文の文書作成の為に毎年更新を続けている一太郎がベストだろうと思って、今もまた一太郎に戻っている。
ワープロソフトと併用する形で、高機能なテキストエディタも使うようになった。入力環境としては、エディタの方が高速で快適である。
当初から、Ver.1がリリースされたばかりのWZ EDITORを主に使い、その頃は他のエディタも試したが、しばらくずっとWZであった。一時期、WZの新版がリリースされない時期などもあって、秀丸も使うようになり、今でも秀丸も使うのであるが、基本的には最新版のWZを書く環境の標準として使っている。
さらには、ローマ字入力という標準的な入力方法に飽き足らず、AZIKという拡張入力方式で連母音や撥音拡張の入力方法を知り、ACTを参考にDvorak配列型の拡張入力方式を自分でATOKに定義し、ATOKにおいてそういうローマ字とは全く違った行段系の拡張入力方式を使うようになっている。
これはGoogle日本語入力の環境でも同じ入力方式を使えるようにして、自分の環境ではもう基本的に普通のローマ字入力は使わない。やり過ぎかも知れないが、入力方式の拘りの最たる物がこの独自の拡張入力方式である。
そんな風な経過で、今も拘った入力方式、入力環境でこのような文章書きを行っているのである。