文章を書くためのツール、アプリケーションとしては、昔はワープロが当たり前で、MS-DOSの頃は一太郎とか松とかを使っていた。あるときからVZなどエディタの方が動作も速いし編集能力も高いということがわかってくると、特にパワーユーザや大量に文章を書く人などは皆エディタを使い始めた。実際、当初のワープロは重たいアプリケーションだったのである。
ずっとそういう時期が続いて、つまり文章を書くためのツールとしての基本はワープロであるとしても、ただ文章を書くというだけならエディタで良いので、一部の人は高速なエディタを基本にテキストファイルで書くようになった。
しかし時を経てPC性能が向上したことにより、ワープロも重たいアプリケーションということではなくなった。標準的なワープロに成り上がったWordの方向性はよくわからないが、一太郎はエディタ的な要素も少しずつ採り入れたり、我々日本人が日本の文化の中で作っていく文書の一連の作業が出来るように進化して、ATOKと共に文章執筆のためのツールとして十分な機能を備えてきた。公機関で一太郎をまだ標準的に使っているのはちゃんとした意味があるし、小説などの文章を書く人がWordではなく一太郎を使う選択をするのも正しい。
つまり、今ではエディタで書くことももちろん良いが、ワープロソフト、特に一太郎で文章を書くという選択も何一つ間違いではなく、DOSの頃の基本がそのまま活きていると考えて間違いない。エディタで書いても良いし、ワープロで書いても良いのである。
ただ、エディタは文字入力をするためのツールに変わりはなく、ワープロは文書として用紙に印刷するものを最終形としていることも変わりはないので、完成品をどう管理する、どう使っていくのかということを考えて使い分ければ良いのである。
ワープロは相変わらず、エディタに比較すると動作がやや遅いのではないかという感じもある。何万字にもなるような長文になってくると尚更そういう感じがある。短文でもやはり、高速で軽いテキストエディタに比べると重い感じはある。
ただ、普通はそんなに長文を一つのファイルでということはそんなに考えられないので、普通の使用に関しては問題ないと考えるべきである。
一応試してみたところ、45万字くらいの長文の文書でも、開くのに数秒かかったりするが、実用上は特に問題ない。