入力配列雑感

投稿者: | 2021-01-09

キーボードから和文入力をする場合、ほとんどの人、少なくとも9割以上はローマ字入力である。他にはJISかな入力と親指シフトがあって、さらに独自の入力配列を使っている人も数%、あるいは1%未満程度は居る。
ワープロ専用機の頃までは、キーボードの刻印通りに入力するJISかな入力のほうがローマ字入力よりも多かったかもしれない。富士通が採用していた親指シフトを使っていた人もそれなりに多かった。ローマ字入力は最初からPCを使っていた人などに好まれていた。
ローマ字入力は、和文のかな入力に加えてアルファベットや数字入力も合わせて効率よく出来るので、打鍵数はJISかな入力より多いとしても習得してしまえば特に大きな問題ではなく、さほどそれをデメリットと考える人は居なかった。覚えるべきキーが少ないというのが最大の利点で、次第にローマ字入力が一般的になっていった。
ワープロ専用機ではJISかな入力が標準だったが、PCではローマ字入力が基本になっていて、ワープロ専用機からPCへと時代が移り変わるのに合わせて、JISかな入力を使う人、初めてそれを習得する人は少なくなっていった。
自分も初めてワープロ専用機でキーボードを触ったときはJISかな入力で覚えようとしたものだったが、ローマ字入力という方法があると知り、そういう利点もあったのですぐにローマ字入力での習得に切り替えた。折良くローマ字の綴りはだいたい完全に習得していたので、かなをローマ字の配列に変換することは苦ではなかったし、むしろその方が面白い入力方式だと感じたもので、ずっとその方式を使うようになって、それなりに高速に打鍵して入力できるようになっていた。
あるとき、ローマ字入力の拡張入力方式AZIKというのを知り、ローマ字入力よりも効率よく和文入力ができるということで、ATOKの定義に追加してしばらくそれを使った。さらに、Dvorak配列という母音が片手に集中している配列もあって、それだと拡張入力の定義がしやすく効率よく打鍵できるらしいということも知る。すぐにその定義をWindowsのキーボードに完全に適用することができなかったが、ATOKの定義を完全にカスタマイズすることでそれに準じたものができるということを知り、少し時間をかけてそういう配列に切り替えてしまって、今はその方式を使っている。
その方式を使い始めて現時点でもう十数年が経っているので、ローマ字入力は忘れたわけではないが、ローマ字入力よりは打鍵数もずっと少なく高速に入力が出来るようになっている。