2600に至る道

投稿者: | 2021-01-17

初めて使ったAterm機器と言えばISDN時代のターミナルアダプタに遡るわけだが、無線LANルータとしては8500Nが最初である。その際は、他のAtermと比較をしてこれを選んだというのではない。いや実際どうして8500Nを使い始めたのかは定かではない。それ以前にBaffaloなど他の機器を使っていて、Atermも良さそうなのでという理由か、それも試しておくべきかという程度か、もう覚えていない。ただ、8500Nは当時のAtermのラインの中ではフラッグシップ機ではあった。
その8500Nを主機として使うようになってしばらく、おそらく数年経った頃、最新のフラッグシップ機、後継機種として8700Nが出るということを発売前に知った。Atermの安定度は8500Nで知ったので、その後継機種なら更に期待できるものだということで、もしかしたら予約するような形で購入したのだったかも知れない。8700Nは、イーサネットコンバータ子機も別製品あるいはセット販売する初めての形態だった。自分の環境では結果的に子機はPC本体のよりそういう子機のほうが安定性が確保されるのだが、最初はどういうものかよく知らなかったので、8700本体のみ購入し、少し経ってから別買いで8700のイーサネットコンバータ子機も採り入れた。
親機と、専用の子機という組み合わせが自分の環境では圧倒的に安定性が維持できるということを知ったので、以降はそういう組み合わせにしようと決めたのもこの頃である。
その状態が安定しすぎてしまっていたので、9500Nが出てからもすぐに買い換え乗り換えという判断には至らなかった。というのも、9500Nではイサコン専用機ではなく同じ本体を子機として切り替えて使うのだという。つまり、本体2台のセット品として販売されるようなので、その形態にも戸惑ってしばらく様子を見ようとしたわけである。実際、2台セットとなると1台の本体の倍の価格がするわけなので、そこまでの投資をすべきかどうかという部分があった。
だがそのうちに価格も落ち着いてきて何とか手の届く範囲になった時点で、8700Nから乗り換えた。安定性は変わらない。
11acが出たからというわけでもないが、その後にフラッグシップ機として発売された1800HPは本体形状もやや斬新なもので、これは発売後さほど時間をおかずに最初から2台セットで購入した。それが2013年のことであったようだ。
当初は11acに対応しているのは本体子機セットの通信のみだったが、やがてPC本体の内蔵子機も対応するようになった。安定度はもちろん維持されたが、それ以上に速度も11acによる改善されて、子機側環境でも無線接続によるトラブルはほぼ解消された。HD動画なども安定して閲覧できるようになって、ずっとこれで満足していた。
なので、その後HP2や1900シリーズ、更に上位の2600シリーズなど、新たな旗艦機が出てもスルーしている状態が続いていたのである。
気付けばそれで7年以上も経ち、ファームなどのアップデートも優先では提供されなくなったりしていたが、それでも接続は安定していて問題がないし、乗り換え作業は手間もかかるし、特別新しい技術も採り入れる必要性もないように思っていた。だがやはり、そろそろ更新して最新にしておきたいという気持ちにもなり、昨年秋に改めてAtermのラインを調べてみて、2600HP4の選択に至ったわけである。
1800シリーズの上位ラインとして2600シリーズがあるということは数年前から知ってはいたが、とにかく自分の環境では今以上の物は求めない気持ちがあったので、詳しくは調べずにいたのである。
1800HPからの乗り換えは、もちろんAtermのラインから選択するという前提があった。
Wi-Fi6対応の2機種がトップにあって、これが事実上のフラッグシップということになるが、最上位機WX6000HPはサイズも特殊で価格も高い。子機として使用する分の購入も考えると費用面でも予定外となる。実際、最上位機WX6000HPは親機としてしか使えないようなので、別の子機を導入する必要がある。
それに、現時点でWi-Fi6はPC本体内蔵子機が対応していないので、対応親機を購入しても同機種子機との通信でしか活きてこない。それを考えると、まだWi-Fi6対応機までは必要がないと考えた。
Wi-Fi6対応機ではWX3000HPという機種もあるのだが、ストリーム数が2というのは、1800HPの3よりグレードダウンになってしまうのではないか。価格帯も2台購入するには高価である。
さらに後になって知ったが、WX3000HPはこの時点では子機・中継機機能には対応していなかったので、そういうペアでの組み合わせも出来なかったので、いずれにしてもこのラインからの選択はまだなかった。
すなわち従来通りのWi-Fi5対応機での最上位となると、2600シリーズで、その最新最上位が2600HP4で、偶然にも発売されて間もない状態であったので、この機種を中心に調べると、HP3は在庫僅少とのことですなわち前モデルであるので、選ばない。HS2は廉価版であって機能が幾つか少ないのでこれも選ばないなど考えると、結局2600HP4しか残らない。価格も1万円前後で、子機用と併せて2台購入しても、前機種1800HPの時よりずっと安価で構築できる。
メッシュ中継機能というのは自分の環境で有用かわからなかったが、まあ最新の機能というのであって良い。4ストリームということで現行環境からのグレードアップで通信環境の安定化も期待できるなど、他にも購入後にメリットや逆に機能が無くなったデメリット的な部分もあるが、結果的には2600HP4で満足ということである。
なお、Atermシリーズとしては、3ストリームのWG1800HP4などもあるし、2ストリームのWG1200HP4などもあるが、ストリーム数が同じ若しくは減ることは結局グレードダウンにもなるので、その選択は今回は無かったのである。
今後は、PC本体子機で11ax対応が出来るなどの変化があれば、Wi-Fi6の環境にするかもしれないし、さらに条件の良い機種が出たらそれにするかもしれないが、当面は新しくした2600HP4の環境で良いのではないかと思っている。