ATOKの辞書

投稿者: | 2021-02-23

ATOKには、標準辞書の他にも単漢字とか郵便番号とか、あるいは用例辞書なども含めて様々な辞書があって、それが変換操作に組み合わせられて設定されている。単語を登録できるユーザ辞書もその一つであって、自分で他に自由に辞書を作ることも出来る。
ユーザ辞書も辞書セット毎に分かれて通常5つがあるが、普通に単語などを登録するのは標準辞書セットのユーザ辞書で、ATOK32UI.DIC、のような名前が付いている物である。この標準のユーザ辞書には、ユーザが登録した単語のほか、自動登録される単語や学習情報なども登録されて日々成長していく。
ワープロ専用機の時代から、標準辞書にない単語はユーザ辞書に登録して使うのが普通で、自分もかつては最大で1000語以上も登録していたことがある。しかしながら、今の自分のユーザ辞書はわずか72語で、そのうちもう使わない語も少なくない。
これは、標準辞書やATOKの高度な変換機能で単語登録を行わなくても十分変換が可能であったりするためで、登録しているのは特殊な略語、特殊な読みで登録している語と、あとはよく使う固有名詞でATOKの変換機能だけでは難しい物である。
語群が多い場合は、ユーザ辞書とは別に変換辞書を作成してそれを標準辞書やユーザ辞書と組み合わせていることも、ユーザ辞書への登録単語が少なくて済んでいる理由になっている。
そういう、ユーザ辞書とは別の独立した辞書として、一定の語群のものを作成しておけば、ユーザ辞書における単語登録の必要性に関してはかなり重要度が下がってくる。今後のユーザ辞書の意味は、学習情報の保管場所やATOKに自動で登録される単語の場所という意味のほうが強くなってくるかも知れない。
ATOKの辞書群は、さらにもう少し複雑である。
一太郎の上位版に付属してくる電子辞書類が組み合わさったり、用例辞書や省入力データ、確定履歴を推測変換候補に使ったりもするからで、これらの管理を考えるとどう運用していくのが一番良いのか、ATOKを長年使い続けている者であっても難しいと思う。
学習して自動的に登録される単語や確定履歴などは、プライバシーの問題とも関連してどうコントロールするかも課題である。学習機能は無効にすることもできるが、一括してオンオフなので、ユーザ辞書は使うが確定履歴は使わないなどの制御が難しいのである。