PCで扱う文字には1バイト文字と2バイト文字があって、通常それは半角とか全角とかと呼んでいる。ひらがなカタカナ漢字などは全角であるので迷うことはないが、英数字には全角半角両方があるので、どちらを使えば良いのかは意見が分かれる場合がある。
Excelで使う関数や数値、あるいはコーディングなどにおいては、英数字は半角にしなければそれを意味的に扱うことが出来ないので、全角は使わず半角にしなければならないのは常識である。だが文章中や住所入力などは英数字であっても全角でよい場合、寧ろ全角にしなければならない場合も少なくないので、どっちを使えば良いのか分かれるのである。英数字は全て半角にして、全角英数字は駆逐せよという意見の人も居る。
ワープロ専用機で書いていた頃までは、全角文字もかなり市民権を得ていたのでそれなりに使う機会も多かった。だが半角にした方が見映えが良い場合もあって、この頃からどう使い分けるべきかと考えつつも、結局はその見映えという観点と、あとはデータとして扱う必要があるか文字列で良いのかという違いで使い分ければ良いという結論に至り、それは基本的に今も変わっていない。
PCを使うようになってからしばらく、数値や英字は半角にするのが当然になっていくと思って、あえて半角を使っていたりしたが、例えば縦書きをする場合には半角で不都合なこともあったり、全角にした方が見映えも良く、日時や金額などははっきりと区別できるというようなこともあって、逆に全角文字を使うべき場面というのもそれなりにあると思うようになってきている。
「2年A組」「A4版」「Tシャツ」など記号的に使う場合も全角の方が良いし、英字の略語も1~2文字程度、あるいは3文字でも全角表記のほうがはっきりとして良いのではないかと思うこともある。「PC」「TV」「NHK」など。だがこれも横書きしか使わない前提とか、その語を独立して表示する場合などは「PC」「TV」「NHK」のように半角でもまあ悪くはない。これまでは、やや半角のほうを多用してきた。
それでも「Windows」などの単語に至ると、これは半角の「Windows」でなければやや都合が悪いので半角にすべきである。
数値も2桁以上「15」「120」なら半角が良いが、「3月15日」など項目として目立たせたい場合は全角の方が良いかもしれない。
つまりは、縦書き横書きどうするかということと、見映え、データとしての扱いの有無などで使い分ければ良いのであって、全角文字が不要ということにはならないのである。
確かに、本来半角でなければならない場合に全角文字で入力されていて、Excelなどでデータ扱いされなかったなどの問題は付きまとう。
プロポーショナルフォントという存在が、字幅をわかりにくくしているという事実もあるので、エディタなどでは等幅フォントを使うことにして、半角と全角の区別をきちんと行うことも重要である。