キーボードに関してまた書きためた分を数題。
原点のキーボード
自分のキーボードの原点は東芝Rupoのワープロ専用機のキーボードなのだが、PCのキーボードとしてはPC-98のキーボードである。その後使うようになったDOS/V機の109JISキーボードと比較して、CTRLがAの横にあったので、Ctrlのキーの操作の基本はその98のキーボードで学んだのである。CTRLの位置はよく比較する時に持ち出す違いだが、それに加えて、スペースキーも98キーボードのほうが普通のJISキーボードよりずっと大きいものだった。これは、今はJIS配列よりUS配列のキーボードを好むということにつながっているかもしれない。
今はもう手元にPC-98のキーボードがないのでWeb上の写真で見て比べると、確かにUS配列ほどもPC-98のスペースキーは長い大きさがある。その両端に、XFER、NFERやGRPHキーなんかが並んでいる。
ファンクションキーの配列も、PC-98では5つセットなのに対し、109キーボードでは4つずつのセットになっている違いがある。
PC-98の時代は、国内で最もよく使われているのがこの98だったから、ソフトウエアなども皆これを標準にしてキー定義なども決められていたりした。VZエディタのダイヤモンドカーソルなんかも、CTRLキーがAの横にある前提で決められたのかも知れないし、あるいはもっとそれ以前の海外のキーボードに由来するのかもしれないが、それはわからない。
自分はそういう時代のキーボードを実際に使ってきたので、DOS/V機の109キーボードを使うようになっても、CtrlキーはAの横のCAPSと入れ替えるようなことをずっと行ってきた。今でもそうしている。
非静音キー
RealforceもHHKBも静音スイッチのものを使っているが、少し前、R2にするまでは非静音の通常のスイッチのものを使っていた。まだ今でも奥にしまってあるので、たまにそれを引き出してきて取り替えて使ってみたりする。今使っているキーボードと比較するのが主な目的で、それで今の選択が一番良いのだと確信するためでもある。
10年、15年前のキーボードだが、もちろん問題なく使える。打鍵音は静音キーのものより当然に大きいが、嫌な音とも思えない。ただし、長時間打鍵しているとスペースキーやEnterキーなど頻度高く使うキーの音が最も大きく響くので、段々とそれが気になってくる。バネの音というわけではないが、機械的な金属部品が入っているような音がして、その響きが気になる。
変換キーとしてスペースキーを多用するし、意識しないと一々確定するのにもEnterキーをほとんど文節毎くらいに打鍵するので、それが段々と音として気になってくる。静音キーのキーボードだとそれはほとんど気にならないのに、やはりこれが比較してみてわかる静音キーと非静音キーの違いなのだろう。
人によっては、静音キーを好まない人も少なくないようだ。静かとか煩いとかではなく、どことなく底打ち時に柔らかさを感じるこの感触が好きでないということのようだが、自分としては静音キーのほうが好みだ。このほうが高級感もあるし、もちろんカチャカチャという高音の雑音がかなり押さえられて、打鍵が快適なのである。
とは言って、もテンキーのRealforceは静音ではない。これは比較することにもなるし、そもそもテンキーはそんなに頻度高く使うわけではないのでそんなに問題ではない。
ブラインド
ブラインドタッチができるようになったのは1992年の春頃、いや正確に言えば5月末のようだ。増田式と呼ばれる方法の独習で、1日に30分の練習を20日間ほどやって、習得できたと、過去に自分が書いた文章から検索すると見えてきた。
その頃のキーボードはワープロ専用機のキーボードであったが、普通のQWERTY配列なので、ローマ字入力のブラインドタッチをそのくらいの期間で習得した。
始める時点で、キーボードを使うようになってから5年くらいが経過していたので、キーボード盤面を見ながらそれなりに速く打鍵は出来るようになっていた。この習得方法では、正しい指使いを習得する必要もあって、自分はそれが出来ていなかったので、それを習得することで短時間でブラインドタッチに移行することができたのである。
その頃、しばらくの間は速度が低下したが、それも短期間でブラインドタッチで速度も向上していった。
ブラインドタッチは、その名の通りにキーボード盤面を見ない入力方法なのであるが、重要なのはキーボードを見るか見ないかではなく、キーの担当指をきちんと守って打鍵できるようになるかどうかなのである。
ブラインドタッチを習得しようと思ったきっかけは、もちろん盤面を見ずに打鍵できるのは格好いいし、そのほうが速く打鍵、速く入力ができるからである。盤面を見ずによそ見をしながらでも文章が入力できるのではないかと思ったが、実際それも出来るようにもなるのであるが、正しく入力されているか、変換されているかを確認する必要もあるので、そのためには、画面を見ながら入力する必要があり、よそ見をしながら入力できるわけではなかった。